きのこの話が止まらない榊原

――田中さんは、榊原さんについてどんな印象がありますか?

田中 第一印象が強烈だったんです(笑)。初めて会ったのが、サプライズで合格発表されたオーディションの日。控え室で順番を待っていたら、高い声の色白の男の子が「あ、ここだ」って焦りながら現れたんですよ。オーラが他の人と違う、明らかに華がある子が入ってきたなと思ったんですよ。その時点では、ちょっとフワフワした不思議ちゃんなのかなと思っていたんです(笑)。

榊原 えっ!!(笑)。

田中 合格発表で「二人のユニットです」って言われた時は、正直なことを言うと「大丈夫かな?」と(笑)。でも話してみると、その日のうちに印象が変わって。とても大人でしっかりした人だったので、よかったなと安心しました。その日からこれまでの活動の中で、改めて優希くんは芯のある人だなと感じることが多いですね。しっかりと自分の意見を持っている人。真面目な話をしていても、その場しのぎで言ってるわけじゃなくて、普段からたくさんのことを考えているのが、言葉からにじみ出ていますね。

――それは第一印象と比べて大きなギャップですね。ほかに、榊原さんについての意外な発見はありますか?

田中 めちゃくちゃ理系なところにびっくりしました。ちょっときのこの話を振ると、ぶわーって喋り出すんですよ。「もうやめて!」 ってくらいに(笑)。

榊原 そうですね。きのこの成分の話ですよね? キノコキトサンとか、エノキタケリノール酸とか。

田中 そう。思った以上にインテリジェンスにあふれた回答が返ってくるんです。

――実際に理系なんですか?

榊原 はい。大学で生物学を専攻していました。でも生物学に限らず、絶対に使わないような無駄な知識を溜め込むのがすごく好きなんです。説明書があるとマメに読んじゃうタイプかも。だから、ちょっと聞かれた時も、求められていない答えまで言ってる自覚があります……。

――「『La-Veritta』は空気が独特」と、よく言われていますがご本人たちはどう思いますか?

田中 確かに、ライブや朗読劇などキャラクターとして立つ場合は、その雰囲気を損ねないように「MCを極力やらない」などふたりで決めています……。役者としてふたりでいる時は自然体でやっているので、何が独特なのかわからないんですよね。

榊原 僕たちはみんなと一緒にわいわいやっているだけなんですけど、なぜか松風(松風雅也:毎回『Readyyy!』のイベントで司会を務める男性声優)さんやメンバーに「雰囲気が独特」って言われがちですね。でも、「お兄ちゃんと、手を焼く弟」みたいに見られているところはあるのかも。

田中 さっきはお父さんだったのに(笑)。

榊原 あっ(笑)。

――最後に、「La-Veritta」としての今後の目標を教えてください。

榊原 雅楽と弦心らしさを、楽曲の中でも出せるようにしていくのが目標ですね。曲を聴いていただいたときに「雅楽と弦心が歌ってる」って思っていただけるよう、頑張っていきます。

田中 僕も「La-Veritta」の二人を表現する方法である、歌やお芝居を洗練されたものにしていきたいと思っています。設定やストーリーの全貌はまだお話しできないことが多いですが、「La-Veritta」は胸にくるものをたくさん持っているユニットなので、それを説得力をもって表現できるようにしていきたいですね。

榊原 そうですね、僕も同じ気持ちです。表面的に僕と文哉さんは全然違うけど、この軸はブレていなくて、似ているなって思います。だから、居心地がいいユニットです。……あれ、僕だけですか?(笑)。

田中 僕もいいと思ってるよ。

榊原 言わせる感じになっちゃった(笑)。