順天堂大学とNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は11月7日、農作業を行うことでストレス軽減を実現する「アグリヒーリング」の効果を医科学的に確立した手法を普及させるため、ウェアラブル生体センサー「hitoe」などのITを活用したストレス測定システムの開発を行う実証実験を開始すると発表した。
ストレス軽減効果は、「アグリヒーリング」の参加者の唾液から採取するストレスホルモンを計測して判定しているが、唾液採取キットが高価かつ取り扱いに制約があるほか、参加者が抵抗感を抱くこともあることから、トレス対策プログラムとして活用されにくいという課題があるという。
そこで今回、順天堂大学は、ストレス軽減効果の可視化を唾液採取ではない手法で、より簡易かつ高精度に実現するため、NTT Comと共同で実証実験を実施する。
両者は、NTT Comのhitoeと「データ流通プラットフォーム」を活用して、「アグリヒーリング」によるストレス軽減効果を医科学的に可視化する測定システムの開発に取り組む。
同実証実験により、今後は唾液採取ではなく、hitoeから得られるデータを「データ流通プラットフォーム」上のアルゴリズムで分析することで、ストレス軽減効果の医科学的な根拠データとしての有効性を見出し、この測定システムを用いた「アグリヒーリング」を精神疾患予防と将来的な治療へ活用することを目指す。