西日本鉄道(西鉄)とトヨタ自動車は11月1日、交通および店舗・イベント情報のサービサー8社と協力し、スマートフォン向けマルチモーダルモビリティサービス「my route(マイルート)」の実証実験を福岡市と周辺地域で開始した。期間は2019年3月31日までの予定。

my routeは、バス・鉄道・地下鉄などの公共交通、タクシー・レンタカー・自家用車などの自動車、自転車、徒歩など、多様な移動手段を組み合わせてルートを検索し、必要に応じて予約・決済まで行うことで、移動をサポートするサービス。

店舗・イベント情報の提供から実際の移動手段の検索・予約・決済まで、移動に関する一連の機能を1つのアプリで提供し、福岡市内における円滑な移動のサポートや街の賑わいの創出への貢献を目指す。

今回の実証実験では、トヨタはアプリと決済プラットフォームの開発・運営、レンタカーの情報提供を担い、西鉄は自社が運行するバスの位置情報や、同社グループが持つ店舗・イベント情報(「天神サイト」など)を提供するとともに、アプリ内限定で福岡市内フリー乗車券のデジタル版を西鉄として初めて販売するという。

マルチモーダルルート検索では、福岡市と周辺地域の公共交通、自動車、自転車、徒歩など、多様な移動手段を組み合わせ、移動ルートの選択肢を提示する。また、ルート検索においては、西鉄の路線バスのリアルタイムの位置情報や駐車場の満空状況も表示する。

  • トヨタと西鉄、福岡でスマホを利用したマルチモーダルの実証実験

    マルチモーダルルート検索の画面

予約・決済では、タクシーの予約・決済や西鉄バスのデジタルフリー乗車券の購入が可能であり、移動手段の予約から利用までを1つのアプリの中でシームレスなサービスとして提供する。

  • タクシーの予約・決済画面

    タクシーの予約・決済画面

店舗・イベント情報の検索では、福岡の街ならではのイベントや店舗・スポット情報を提供し、外出のきっかけ作りや目的地付近での回遊性を向上するという。

  • 店舗・イベント情報検索の画面

    店舗・イベント情報検索の画面

西鉄とトヨタは今回の実証実験を通して、マルチモーダルモビリティサービスの実用性や改善点について検証し、生活者や観光客にとって利便性の高いサービスの提供について検討していく。