LGエレクトロニクス・ジャパンは10月23日、2つのドラムで同時に洗濯でき、最大13kgの洗濯容量を実現した、二層ドラム式洗濯乾燥機「LG DUALWash」シリーズを発表した(※)。発売は10月26日。価格はオープンで、推定市場価格は308,000円前後(税別)からと予想される。

※ : 洗濯と脱水で異なる槽を利用する「ニ槽式洗濯機」をイメージする人も多いと思うが、本記事ではLGエレクトロニクス・ジャパンが発表したニュースリリースに準じて「二層ドラム式」と表記している

  • LG DUALWash

    LG DUALWashの利用イメージ

LG DUALWashは、韓国ですでに発売しているドラム式の洗濯乾燥機で、このたび日本に初上陸となった。洗濯容量11kg(乾燥容量6kg)のメイン洗濯乾燥機の下部にもう一つ、2kgのミニ洗濯機を備えており、二層で同時に洗ったり、片方のみ運転して洗ったりできる。たとえば家族の衣類やタオル類、毛布やシーツなど、一度に洗えない大量の洗濯物も、2つの洗濯槽で分けて洗うことで手間と時間が短縮でき、水や電力の節約にもつながる。白いシャツと、ジーンズのような色落ちしやすい素材でも、二層で同時に分け洗いすれば色移りしなくて済む。

  • LG DUALWash

    一般的な構造のドラム式洗濯機のほかに、下部にもう一つ小型のドラム式洗濯機を備える

上のメイン洗濯機と下のミニ洗濯機はそれぞれ別の洗濯コースを選べるため、たとえばおしゃれ着や下着などのデリケートな素材はミニ洗濯機で「デリケートコース」にし、それ以外の衣類はメイン洗濯機で「通常コース」にするといったことも可能だ。

洗濯機初の「LG SIGNATURE」ブランド

LG DUALWashは、最上位の「LG SIGNATURE DUALWash」がプレミアムブランドの位置付け。LGエレクトロニクスでは、家電のあるべき本質と価値を極限まで追求して、デザイン美と最先端技術を盛り込んだ製品に「LG SIGNATURE」のブランドを冠しており、これまでに有機ELテレビのハイエンドシリーズ「OLED65W8PJA」や「OLED77W8PJA」がラインナップされている。

最上位「LG SIGNATURE DUALWash」は、洗濯機では初のLG SIGNATUREモデル。色はホワイトで、推定市場価格は458,000円前後(税別)だ。

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    LG SIGNATURE DUALWash

6パターンの洗浄方法

LG DUALWashシリーズは、独自開発のダイレクトドライブモーター(以下、DDモーター)により、洗濯槽の回転をきめ細かく制御できる。メイン洗濯機では、冷水、20度、30度、40度、60度の温水を利用し、機敏で力強い回転と組み合わせることで、がんこな汚れもきれいに洗い流す。

各社のドラム式洗濯機は叩き洗いが基本動作だが、LG DUALWashではDDモーターの働きにより、手洗いのような6パターンの洗浄方法を実現。洗濯コースに合わせて、衣類に最適なドラムの動きを解析し、「たたき洗い」「もみ洗い」「押し洗い」「ゆらし洗い」「こすり洗い」「おどり洗い」の6つの洗い方から、最適な動きを選択する。

4モデルともWi-Fi機能を標準で搭載。外出先でもスマートフォンの専用アプリから、洗濯の開始や残り時間の確認といった遠隔操作が可能だ。最近使用したコースや月別の電気消費量の推移などをスマートフォンで見られるほか、動作に不具合があったときは「スマート診断」(最上位モデルのLG SIGNATURE DUALWashのみ)によって、故障やエラーの原因も診断できる。

メイン洗濯機の操作はすべて、本体上部のフルタッチ式サークルディスプレイから行う。使用頻度の高いコースを登録できるほか、新しいコースをダウンロードしたり、編集機能を利用してオリジナルのコースを設定したりできる。操作パネルはタッチ操作しやすいよう17度の傾斜角が設けられており、使用時のストレスを感じさせないエルゴノミックデザインを採用した。ミニ洗濯機もタッチ式の操作パネル。本体のフロントカバーはブラック強化ガラスで、本体表面には傷や腐食、汚れに強い耐久性と、お手入れのしやすさに配慮したエナメルコーティングを施している。

最上位モデルのLG SIGNATURE DUALWash(型番:SGDW18HPWJ)には、独自の乾燥システム「ヒートポンプ」を搭載。ヒートポンプはヒーター式と比べて衣類をよりパワフルに、短時間で乾燥できるだけでなく、60度~70度の低温乾燥によって、衣類の縮みや痛みなどのダメージを最小限に抑えられる。LGエレクトロニクス・ジャパンの収縮率テストにおいては、デリケートコースの乾燥で、従来モデルと比べてウールのニットが-48.0%、ポリエステルの下着・肌着が-60.1%、コットンのブラウスが-71.9%の収縮率で、自然乾燥に近い結果となったという。

LG SIGNATURE DUALWashでは、不快な振動や騒音の原因となるベルトやギアを排除。低騒音設計のDDモーターに、4つの独自機構を組み合わせ、スムーズで静かな運転を行うことで、電力伝達のロスも低減した。騒音値は洗濯時で約33dB、脱水時で約43dB、乾燥時で約47dBとなっている。

また、LG SIGNATURE DUALWashでは洗剤・柔軟剤の自動投入機能も備えた。自動投入用の専用ケースには、洗剤と柔軟剤をそれぞれ20回分(6kgの標準コース)まで一度に補給しておける。洗濯時は衣類の量や洗濯コースに応じて、洗剤や柔軟剤を自動で投入可能だ。毎回計量カップで洗剤を計る手間がなくなり、洗剤の不足や入れすぎも防げる。

  • LG DUALWash

    最上位のLG SIGNATURE DUALWashは、洗剤・柔軟剤の自動投入機能を搭載している

LG SIGNATURE DUALWashの主なスペックは、メイン洗濯機の洗濯容量が11kg、洗濯乾燥容量が6kg。ミニ洗濯機は洗濯容量が2kgで、乾燥機能は非搭載。メイン洗濯機には、インテリジェント洗濯システム、スチーム機能、洗剤・柔軟剤投入機能を備え、乾燥方式はヒートポンプ式。標準使用水量(50/60Hz)は、メイン洗濯機の洗濯時が78L、洗濯乾燥時が50L、ミニ洗濯機の洗濯時が41L。

消費電力量は、メイン洗濯機の洗濯時が68Wh、洗濯~乾燥時(標準/ECO)が951Wh/624Wh、ミニ洗濯機の洗濯時が40Wh。目安洗濯時間(標準コース時)は、メイン洗濯機の洗濯時が32分、洗濯~洗濯時(標準/ECO)が130/147分、ミニ洗濯機の洗濯時が32分。本体サイズは、メイン洗濯機がW600×D730×H850mm、ミニ洗濯機がW600×D730×H365mmで、ボディ幅はどちらも600mm。重さはメイン洗濯機が約94.5kg、ミニ洗濯機が約43kgとなっている。

このほか「LG DUAL Wash」の3モデル

このほかの3モデルは、「LG DUAL Wash Steamモデル」が色違いで2機種、「LG DUALWash Non-Steamモデル」が1機種。LG SIGNATURE DUALWashとは乾燥方式が異なり、ヒーター式(ハイブリッド乾燥)を採用した。操作パネルはタッチ式で、Wi-Fiもサポート(スマート診断機能は非対応)。洗剤・柔軟剤投入機能は備えない。LG DUALWash Non-Steamモデルでは、スチーム機能も非搭載となる。

3モデルとも標準使用水量(50/60Hz)は、メイン洗濯機の洗濯時が80L、洗濯乾燥時が58L、ミニ洗濯機の洗濯時が41L。消費電力量はメイン洗濯機の洗濯時が58Wh、洗濯~乾燥時(標準)が2050Wh、ミニ洗濯機の洗濯時が40Wh。目安洗濯時間(標準コース時)は、メイン洗濯機の洗濯時が32分、洗濯~乾燥時(標準)が165分、ミニ洗濯機の洗濯時が32分。本体サイズはメイン洗濯機、ミニ洗濯機ともにLG SIGNATURE DUALWashと同じ。メイン洗濯機のみ、重さが約76kgと異なる。

本体カラーはLG DUAL Wash Steamモデルが、ステンレスシルバー(型番:DULW18H3VJ)、ホワイト(型番:DULW18H3WJ)の2色、LG DUALWash Non-Steamモデルは、本体カラーがホワイト(型番:DULW18H3WJN)だ。

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    LG DUAL Wash SteamモデルのホワイトとLG DUALWash Non-Steamモデルは外観が同じ

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    LG DUAL Wash Steamモデルのステンレスシルバー