グラフィックスカード、あるいはGPUの進歩には、描画性能の向上と、表現力や画質の向上という2つの要素が車輪の両輪のように働く必要がある。いままでになかった表現を実現するために、GPUのパフォーマンスも上げる必要があるのだ。

この理屈は今回のRTX 20シリーズについても当てはまる。リアルタイムレイトレーシングやエッジAIを利用した補正機能など、先見というか将来への投資部分が非常に目立つ。

シビアな目でみれば、RTXはゲームの対応どころか、ゲームのデザインレベルでの取り組みを求められる。Tensorコアはマイニングなどでも活躍しそうだが、RTXがなければただのお飾りだ。USB-CやVirtualLinkについては対応ハードが少ない{または出てない)。ここをどう評価するかだろう。

だが{NVIDIA発表という但し書き付きだが)、パフォーマンスは伸びている。CUDAコア数やGDDR6の採用を考えると、伸びない方がおかしい。残念ながら現地に飛んだNVIDIAの中の人でさえも、今回いつどのタイミングで実働するドライバとカードが来るか分からないという。早くベンチマークを回して、NVIDIAの言い分をじっくりと検証したいものだ。

  • AICメーカー製のカードも展示されていたが、製品の型番や細かいスペックは全て伏せられていた

次回は特別イベントのあとにプレス向けに開催された技術セッション「Editor's Day」で判明したことを中心にお送りするつもりだ。