サイバーエージェントは、クリエイター集団PARTYと共同出資の新会社として、CYPAR(サイパー)を設立したと発表した。CYPARは、クリエイターとAIが共存するクリエイティブプロセスの研究開発をするとともに、企業およびクリエイターにソリューション提供を行っていくという。

  • 7月25日現在のCYPAR企業ロゴ。CYPARのロゴデザインは、学習し、進化し続けることをモットーに、Variational Autoencoder(VAE)を用いて生成しており、今後も絶えず機械学習をしていくことで、ロゴ形状そのものが進化し続ける。

    7月25日現在のCYPAR企業ロゴ。CYPARのロゴデザインは、学習し、進化し続けることをモットーに、Variational Autoencoder(VAE)を用いて生成しており、今後も絶えず機械学習をしていくことで、ロゴ形状そのものが進化し続ける。

今回設立したCYPARは、サイバーエージェントが保有するインターネット広告における研究開発リソースとAI活用のノウハウに、PARTYが強みとするテクノロジーとストーリーテリングを融合した体験デザインのノウハウを掛け合わせることで、次世代の表現開発を実現する新たなクリエイティブプロセスの構築を行う会社となる。また、企業のブランディング・コミュニケーション分野においても、CYPARの強みを生かしたクリエイティブとテクノロジーを掛け合わせた新しいソリューションを提案するという。

なお、研究開発拠点は、鎌倉にあるコレクティブオフィス北条SANCIに構え、会長兼CCOは伊藤直樹が就任する。CYPARでは両社の得意領域を生かし、人間とAIが共存するクリエイティブの世界を実現することで、働き方改革や人間だけでは辿り着けないクリエイティブの開発を目指していくという。また、広告のみならず、幅広いモノづくりでの活用を目指し、映像、音楽、工芸、建築、グラフィック、アートなどを対象に、研究開発を進めていくということだ。

CYPARの伊藤会長(兼CCO)は、新会社設立にあたり以下のようにコメントしている。「シンギュラリティが来ることでAIに人間が取って代わられると言われています。しかし、モノづくりの領域では、人間かAIかの2者択一ではなく、クリエイターとAIの共存が不可欠であり、それが求められる時代はすでに始まっていると感じています。CYPARは、サイバーエージェントとPARTYそれぞれの強みを掛け合わせることで、これからの時代に適したクリエイティブ・ソリューションを開発し、提供していきます。」