アップルが6月4日から8日(現地時間)まで開催した開発者向けイベント「WWDC 2018」では、iOSなどソフトウェアに関する最新機能が紹介された。その中でも目立たない新機能として登場したのが、iPhoneの利用時間を制限する機能だ。
本来であればアップルは、iPhoneの利用時間を伸ばすことで利益を得られるはずだ。なぜ、それに反するかのような制限を加えたのだろうか。
iPhoneの利用時間を制限
スマホは日々の生活に欠かせないとはいえ、就寝中など使いたくない場面もある。すでにiOSは「おやすみモード」を搭載しており、夜中に着信音や通知音で起こされることがないよう設定できる。
だが音は鳴らなくとも、スマホのロック画面の通知に気がつくと、夜中でもついつい見てしまう。そこで次期バージョンのiOS 12では、就寝中のロック画面への通知も抑制できるようになった。
さらに、日中の利用時間を管理できる機能が「Screen Time」だ。アプリの利用時間をあらかじめ決めておき、制限することが可能。どのようなアプリを何分間利用したか、レポートを作成する機能も追加される。
その目的は、親が子どものスマホ利用を制限する「ペアレンタルコントロール」にある。すでにiPhoneには、子どもが利用できるアプリやWebサイトに制限をかける機能がある。利用時間の制限やレポート作成は、この機能を強化したものといえる。