16日からは新サービスとして、資産運用サービスも展開する。「貯蓄から資産形成に大きな注目が集まっている」(ドコモ吉澤社長)ものの、日本で資産運用の利用が少ない。「投資は難しい、お金に余裕がある人向けという声がある」(同)ためで、そうした投資未経験者が利用しやすく、資産運用へのハードルを下げるため、まず「dポイント投資」を提供する。

  • FinTechサービスとして、これまで「あるく保険」と「d払い」を提供しているが、新たに投資サービスを提供する

貯まっているdポイントを使い、アクティブコースとバランスコースという2種類でポイント運用するため、初心者でも手軽に投資が始められる。ポイントを使い、リターンもdポイントでしか引き出せないことから、金融商品ではなく、新たな契約を行わずに手軽に始められるのが特徴となる。

  • dポイントを運用する形で、2種類のコースから選ぶだけと手軽

  • 運用したdポイントは、dポイントに戻すことができる

手数料は1%、「手軽さ」を意識した資産運用サービスも

dポイント投資の運用は、投資会社・お金のデザインが担当しており、同社のAIを活用した運用が行われる。これで手軽に投資を始めてもらい、実際の資産運用への誘導を図りたい考えで、その受け皿として、お金のデザインの「THEO」サービスと組み合わせた「THEO+ docomo」も提供する。

  • お金のデザインと提携して提供する「THEO+ docomo」

THEO+ docomoでは、性別や収入、貯蓄など5つの質問から231通りの運用プランが提案され、プランに従って世界のETFを最大30種類購入。毎月リバランスを行って適正な資産分配を維持する仕組みになっており、積極的な投資運用はできないが、ロボアドバイザー(投資家に対し、AIを活用して資産運用やアドバイスを行うシステム)を活用した、安定した資産運用が可能になる。

  • THEOはプランの提案、運用を行う。基本的にはお任せ

  • THEOはロボアドバイザーやAIアシストといった機能も備え、より簡単に資産運用ができるようにした

こちらはれっきとした金融商品となるため、マイナンバーの提供を含めた新規契約が必要になり、下落リスクなどもあるが、手数料も1%と低めに設定されており、よりリスクを抑制した資産運用ができるとしている。

  • THEOの利用者は20~40代と若く、投資初心者も多い

THEO+は、他のパートナー向けにも提供されているが、ドコモ向けのTHEO+ docomoは、dカードで買い物をしたさいに設定金額分を「お釣り」として積み立てる「お釣り積み立て」や、運用金額に応じてdポイントが貯まるサービスなどを提供する。

  • THEO+ docomoでは、dカードを使ったお釣り積み立てやdポイントといった独自サービスも提供する

発表会では、キーワードとして「For All」という言葉を示した吉澤社長。新サービスや新端末を「ぜひ使ってもらいたい」という意味合いが込められており、「お客様の期待を超える驚きと感動を提供し続けていきたい」と意気込んでいる。

  • 「For All」を掲げる吉澤社長