キングジムは、2008年に誕生したポメラの10周年記念モデルとして「DM30」を発表した。6月8日に販売開始される。価格は43,000円(税別)。

  • ポメラ「DM30」。右が折り畳み時、中央が利用時。左は専用ケース(税別:4000円)

今回のポメラの特徴は、折りたたみ式キーボード、乾電池採用、電子ペーパーディスプレイ搭載の3つ。

キングジム 常務取締役 開発本部長 亀田登信氏

2011年に発売されたDM100および2016年に発売されたDM200は、2世代連続でストレートタイプを採用。今回、折り畳み式を採用した理由について、キングジム 常務取締役 開発本部長 亀田登信氏は、「ユーザーのアンケートでは、ストレートタイプと折り畳み式の希望はほぼ半々。DM100、DM200がストレートタイプだったので、折り畳み式がポメラのラインナップとして必要だと思った」と、ユーザーニーズを反映した結果だと説明した。

  • 左から、「DM100」「DM200」「DM30」

観音開きの折り畳み式キーボードは今回新たに開発。開閉時にはキーフットが連動する。キーピッチは17mmでDM100/200と同じだ。

  • キーフットが連動する観音開きの折り畳み式キーボード

電源はDM200では、充電式(リチウムイオンバッテリ)を採用していたが、ユーザーから、電源切れになった際、すぐに交換して利用できる乾電池式がいいという意見があり、DM100と同じ単3電池2本での駆動になった。ちなみに、駆動時間は約20時間となっている。

液晶は「ポメラ」シリーズで初めて電子ペーパーディスプレイ(E Ink社製)を採用。液晶パネルは、DM100の5.7インチ(800×600ドット)、DM200の7インチ(1024×600ドット)に対して、DM30は6インチ(800×600ドット)。反射型および紙のインクと同じ顔料を使っているため、目が疲れにくい設計となっているという。

本体メモリは8GB(システム領域含む)で、1ファイルあたりの最大文字数は全角50,000文字。

インタフェースはDM200のミニUSBからマイクロUSB(Bタイプ)に変更。SDカードスロットや専用アプリ(:「pomera QR code reader」)によるQRコードでの読み取りは変わらない。

  • マイクロUSB(Bタイプ)にとSDカードスロット

サイズは、利用時が幅186mm×奥行131mm、折り畳み時は幅156mm、奥行126mm、高さ33mm。重量は約450g(電池含まず)で、DM200の580gより軽く、DM100の398gよりは重い。

ソフト的には、DM200と同様、アウトライン機能を搭載。そのほか、「ATOK for pomera」、「明鏡国語辞典 MX」、「ジーニアス英和辞典 MX」、「ジーニアス和英辞典 MX」を搭載する。

  • アウトライン機能

なお、今後もDM200は販売を継続(他モデルは生産終了)。また同社では、海外市場展開も計画しており、クラウドファンディングを活用し、米国での需要調査を開始するという。