さて、キャンピングオフィスのレポートに移ろう。設営されていたのは大型のタープとツールームテント。そこに10人強の参加者が集まってきた。テーブルの上にはガスバーナーやケトル、マグカップなどが用意されており、ここで参加者が本格的にコーヒーを淹れようというのだ。

  • 左:スノーピークのプレゼンを受ける参加者。右:タープの下にはコーヒーを淹れるツールが並んでいた

スノーピークビジネスソリューションズのプレゼンのあと、コーヒー作りが始まった。3~4名にチームを分け、それぞれが協力して珠玉のコーヒーを仕上げていく。何せ本格的なものだ。まずコーヒー豆を煎るところから始まる。フライパンに豆を入れ、ツヤツヤの黒さになるまで煎っていく。そして、各チームが相談してコーヒーの名前と「これだったらこの値段」というのを決める。

コーヒー作りで協業を

端からみると、仲良しグループがアウトドアでコーヒーを楽しんでいるようなものだ。ところが、仲良しグループでも何でもなく、お互い初対面という方が多い。1チームのみ、同じ企業の従業員ということだったが、事業部が異なる方々の集まりだという。

では、スノーピークビジネスソリューションズのねらいは何か。それはチームビルディングにある。ある目的に対し、個々が能力を生かし協働で動くというのがチームビルディングだ。今回は、本格的なコーヒーというのが目的で、そのためにチーム内の個々が力を合わせようというのがねらいだ。仲良しグループの集まりではなく、自らのビジネスに生かすために、この取り組みに参加したというワケだ。

「コーヒー作りなど簡単」と思われる方もいるだろうが、参加者は豆から煎るコーヒー作りなど初体験。どのくらい煎ればいいのか、ミルの使い方はどうするのか、持ち込んだデバイスで調べながら作業を進めるところもあった。1~2人で豆を煎り、1人が最適な煎り具合を調べ、1人がミルの使い方を確認する。まさに自然と協業が生じたのだ。ビジネスにおけるチームのあり方というのを再認識した感覚だ。

  • 左上:コーヒー作りの前に手をつなぎ目を閉じて、四角や三角の輪になるトレーニング。かなり難しかったようだが、角になるのを率先する人が生まれ、チームとして機能し始めた。右上:コーヒー豆を煎ることから始める。左下:テントの中でも1チームが作業。右下:そしていよいよ珠玉の1杯をドリップ