ハンズフリーの特徴を活かしたビジネス展開に期待

ソニーモバイルはXperia Ear Duoのビジネス展開も狙っている。最初に発表したのが日本航空との実証実験で、ハンズフリーで利用できるメリットを活かし、客室乗務員の飛行機内での業務におけるコミュニケーション目的で導入するという。

  • 日本航空の客室乗務員による実証実験を4月下旬より開始

これまで客室乗務員の情報共有は、固定式のインターフォンや口頭に頼っていたという。だがXperia Ear Duoなら、ソニーモバイルが提供する特別仕様のアプリを用いて、機内のどこにいても情報共有ができるようになる見込みだ。

ここで役に立ちそうなのが両耳に2基ずつ、合計4基のマイクによる「クアッドビームフォーミングマイク」だ。雑音の多い環境でもノイズを分離し、的確な集音が可能になるという。騒音の大きい飛行機内で使えることが実証されれば、さまざまな現場に応用できそうだ。

もうひとつは観光需要だ。結婚式場としても知られる八芳園では、観光ガイドにXperia Ear Duoを実験的に採用。自然の音を楽しみつつ、同時にガイドの音声も聞き取れる。観光地では配布する通訳レシーバーを置き換えることもできそうだ。

これまでソニーモバイルは「Xperiaスマートプロダクト」としてスマート機能を搭載したプロジェクターやロボットを出してきたが、その中でも特に実用性の高い商品が登場してきた感がある。Xperiaブランドは国内で大きな支持を得ているだけに、そこで培った技術をスマホ以外の市場に拡大しようという試みに注目したい。