+メッセージの対応事業者に関しては、これまで個別のコミニュケーションサービスでは成功せず、「ほかの事業者が使えないと広がらない」(ソフトバンク テクノロジーユニット モバイル技術統括 IoT事業推進本部事業開発統括部AIデータコンサルティング部部長 千葉芳紀氏)という認識のため、拡大には前向き。海外のRCS提供キャリアとの相互接続についても「物理的な接続ができていないが、将来的には検討している」(同)という。

さらに、今後のサービス拡大も検討する。現在はユーザー同士のコミニュケーションを想定しているが、企業がサーバーからメッセージを送信できるようにして、カスタマーサポートなどの企業対個人のコミニュケーションのためのプラットフォームを目指す。

  • 今後企業からのメッセージサービスも提供する

海外キャリアも、RCSを使ったさまざまなサービスを企画しており、決済サービスなどの利用も想定されている。各社ともこうした新サービスを検討していく考え。3社は、+メッセージの仕様やアプリの設計は共通化しつつ、サービス面での差別化を図ることで競争していく。

LINE対抗? 「正常進化で対抗ではない」

LINEなどのメッセージングサービスへの対抗策という見方に対しては、「メッセージングサービスの正常進化で対抗ということはない」(藤間氏)と否定的。「ユーザーは相手や目的に応じて使い分けている」(KDDI商品・CS統括本部商品企画本部サービス企画部部長 金山由美子氏)とのことで、例えばドコモもここ数年、SMSの利用率はほぼ横ばいで推移しているという。

  • +メッセージアプリのインタフェース。UIは3社で共通

そのため、「携帯事業者としてコミニュケーションを円滑にするのは使命でSMSの不便なところを拡張した」(千葉氏)という位置づけで、既存ユーザーの不満点を解消して利便性を向上させるのが狙いだ。さらに、今後のサービス拡充で、さらなる利用者の獲得を目指していく。