もともと、3社が提供していたSMSサービスは相互接続しておらず、当初は同じキャリア同士でしか送受信できなかった。その後、改善を重ね他キャリアのユーザーでもテキストが送受信できるようになったという経緯があり、同じく3社でバラバラだった絵文字の仕様も共通化して、キャリア間の壁をできるだけ縮小してきた。

  • SMSと+メッセージの機能比較

  • 写真や動画などのファイル添付や既読管理も可能

しかしその後、LINEのようなメッセージングサービスの台頭で利用者は減少。その中で、送信できる文字数の少なさや写真などの添付、既読管理といった機能の要望が寄せられていたという。

  • スタンプの利用も可能

  • Androidアプリはそれぞれ個別に提供される。iOS向けには同じアプリが提供されるそうだ

MVNO・楽天では現状使えず「話し合いが必要」

今回導入したRCSは、業界団体のGSMAが策定する国際標準規格で、すでに30カ国以上、50のキャリアでサービスが提供されているほか、今後も30カ国40キャリアでサービス提供が予定されており、世界的に広がっている。

これを採用することで、今までの要望に応え、さらに3社が共同でサービスを提供することで相互互換性も確保。新たなコミュニケーションの手段として訴求していきたい考えだ。

メリットとしては、IDやパスワードを使った会員登録が不要で簡単に始められ、電話番号をベースにするため、本人性が確認できる安心して使える点を挙げる。テキスト以外にも写真や動画などのファイル添付、スタンプ、既読・未読管理など、ほかのメッセージングサービスが備える機能も盛り込んだ。

スタンプは当初500種類を無料で提供。今後さらに拡大するほか、コンテンツプロバイダーが有料スタンプを配布できる環境も検討するという。

現在は大手3キャリアのみだが、MVNOも対応可能で、今後検討する。ただし、「提供方法などで話し合いが必要」(NTTドコモ スマートライフビジネス本部スマートライフ推進部コミニュケーションサービス担当部長 藤間良樹氏)のため、希望するMVNOと協議する。第4のキャリアとして参入が決まった楽天についても同様だ。

  • NTTドコモ スマートライフビジネス本部スマートライフ推進部コミニュケーションサービス担当部長 藤間良樹氏