今月、筆者のApple Watchにいくつかの通知が届いた。まず2月が「心臓月間」であることにちなんで、8日からの1週間、連続してエクササイズのゴール(30分の早歩き以上の運動)を達成すると、特別なバッジがもらえる「心臓月間チャレンジ」の通知だ。

  • 米国ユーザー向けに配信されているApple Heart Studyアプリを導入していたユーザーに、米国時間2月7日、不整脈検出の通知と、研究データの共有の確認が届いた

そして、米国のユーザーで心臓に関する医学研究に参加する「Apple Heart Study」アプリをインストールしているユーザー向けに送信された、研究に参加し健康データを提供することへの同意(署名)を確認する通知が届いた。

これに署名すると、Apple Watchで取得した心拍データが、心臓病の研究に生かされる。この研究はスタンフォード大学と共同で行われ、もし通常とは異なるパターンの心拍、つまり不整脈が検出された際、Apple Watchを通じてユーザーに通知が届くようになっている。不整脈の通知を受け取ると、24時間、365日対応のAmerican Wellを通じて、医師による無料のビデオ診察が提供される

Appleは既に、iOS 11.3の新機能として、医療データを複数の病院から集約して、自分のiPhoneの「ヘルスケア」アプリで一覧することができるようにする仕組みを発表している。また、医療データのやりとりを病院との間で行うことができるアプリの開発キット、CareKitも発表済みだ。

セキュリティ、プライバシーの高さを背景にして、AppleはiPhoneを日々の医療分野で活用する準備を整えてきた。Apple WatchのApple Heart Studyは、より具体的に、Apple製品を医療分野で活用する事例として、注目されるだろう。