Apple Musicが持つ圧倒的な強みは、「iPhoneやiPadの標準アプリと統合されていること」だ。

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Spotifyをはじめとする音楽ストリーミングサービスを利用する際、iPhoneにしろAndroidにしろ、App Store/Google PlayからSpotifyアプリをダウンロードし、新規アカウントの作成が必要となる。これには、クレジットカードの登録などの面倒な作業もつきまとう。

一方のApple Musicは、iPhoneのセットアップが終わったら、ホーム画面に既に並んでいる「ミュージック」アプリをタップするだけでApple Musicの案内画面にたどり着く。もしiPhoneの既存ユーザーであれば、App Storeなどの決済のためのApple IDにクレジットカードが紐付いており、すぐに3カ月の無料トライアルを開始できる。

音楽のカタログのラインアップの傾向や、プレイリストの質、音楽サービスとしての機能や他のアプリ・スピーカーとの連携など、機能面で様々な違いは存在している。しかしiPhoneを持っていればすぐにアクセスできる音楽ストリーミングサービスという側面を持つApple Musicは、競合と比較して、入口のハードルが極めて低い点が、より高い成長率の維持につながっている、と見ることができる。