トッパン・フォームズは30日、ゲートを1〜2秒通すだけで箱を開封せずに複数の物品に取り付けられたICタグを一括で読み取り、入出庫時の検品作業などを効率化する「ゲート型RFIDリーダー」をマスプロ電工と共同開発し、販売を開始したことを発表した。

  • ゲート型RFIDリーダー

    ゲート型RFIDリーダー

物流業界では、物品に取り付けられたICタグを確実に読み取り、個体管理をする必要がある。物流の現場でRFIDシステムの活用が広がらない理由のひとつとして、離れた場所にある別のICタグを読んでしまう「誤読」がある。これを解決するため、トッパン・フォームズとマスプロ電工は、特定エリア内のICタグのみを確実に読み取ることで個体管理が可能な「ゲート型RFIDリーダー」を開発した。

同製品では、トンネル形状の金属筐体に高指向性アンテナから放射される電波を特定エリア内に閉じ込めることで電波漏れを抑制し、ゲート内を通過する複数のICタグを高精度に読み取る。これにより、従来バーコードを1点ずつ読み取り行っていた入出庫作業や検品作業に伴う個体管理の省人化に貢献する。

  • ゲート内を1〜2秒通過させるだけで 物品に取り付けられたICタグを一括読み取り

    ゲート内を1〜2秒通過させるだけで 物品に取り付けられたICタグを一括読み取り

また、小型化により省スペースを実現し、軽量のため設置するラインの変更などへの対応も容易となっている。さらに、アンテナとリーダーの一体化により、従来のゲートリーダーのような設置工事が不要で、導入時のコスト削減が可能となっている。

なお、同製品の外寸は730(W)×1010(D)×625(H)mm、スロープ込みの寸法は730(W)×1270(D)×625(H)mm。重量は約43kg。消費電力は待機時 約3W、平常時 約11.5W。

  • ゲート外への電波漏れを抑制し、 高精度な読み取りを実現

    ゲート外への電波漏れを抑制し、 高精度な読み取りを実現