WHILLは19日、外部からの制御が可能な研究開発用途のパーソナルモビリティ「WHILL Model CR(ウィル モデル シーアール)」について、本日より予約販売を開始することを発表した。本体価格は75万円(非課税)で、本日より同社の電話窓口および同社ホームページにて予約販売を開始し、2018年2月より出荷を開始予定。

  • WHILL Model CR

    WHILL Model CR

高齢化社会に伴い、歩行や車移動に代替する移動手段としてパーソナルモビリティの需要が伸びることが予測される。今後、介護サービス受給者数が増大すると見込まれており、介護従事者の確保は大きな課題となっている。こうした中、パーソナルモビリティ利用者のより安全で快適な移動や、介護従事者の負担低減のためのテクノロジーのニーズが高まっている。

このたび予約販売を開始した「WHILL Model CR」は、走行時の安全性を高める自動停止機能・障害物回避機能の開発や、介護従事者や介護者の負担を低減する追従走行機能の開発などに活用されることが期待されるモデル。

WHILLが既に販売しているパーソナルモビリティ「WHILL Model C(ウィル モデル シー)」の仕様を基本とし、外部機器から入力信号を送信することで(通信方式:RS232C)、本体を制御でき、本体の情報(速度、加減速値、エンコーダー情報、加速度センサー値、コントローラー入力情報、バッテリー情報など)を取得できる。

また、同製品は、横幅55cmのボディと独自開発したオムニホイール(全方位タイヤ)により、約76cmの最小回転半径を実現しているほか、オムニホイールと高出力モーター(日本電産との共同開発)により最大5cmの段差を乗り越えることが可能で、安定した走行を実現している。

  • (左)ショッピングバスケット:標準装備、(中)スマートフォンホルダー:オプション、(右)ミニバスケット:オプション

    (左)ショッピングバスケット:標準装備、(中)スマートフォンホルダー:オプション、(右)ミニバスケット:オプション

バッテリーにはパナソニック製の大容量10Ahリチウムイオンバッテリーを採用し、5時間の充電で約16km走行し、約1000回の充電が可能となっている。なお、USB接続で外部デバイスに電源を供給することもできる(バッテリー電圧、路面状況などにより変化する)。

さらに、ショッピングバスケット(かご)をボディ下に標準装備し、20Lの大容量でデバイスの収納が可能。加えて、スマートフォンホルダーや背面に取り付けるバスケットなど、各種オプションを取り揃えている。

なお、同製品は自動走行や自動停止、追従走行などのスマートモビリティ技術の開発や、自律ロボットを研究するプラットフォームとしての利用を想定して販売される。