説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『パケット喰いの「DNSサービス」は止められますか?』という質問に答えます。

***

その「DNSサービス」とは、『設定』→「モバイルデータ通信」→「システムサービス」の順に画面を開くと現れる項目のことですか? 確かに、事情を知らないままそのデータ通信量を見ると、結構な数字で慌てるかもしれませんね。

結論からいうと、この「DNSサービス」は止められません。止められないというよりは、iPhone(iOS)どころかインターネットというシステムの根幹にもかかわる機能のため、それなしにiPhoneはネットワーク端末として機能しません。

DNSサービスは、IPアドレスとホスト名/サーバ名を相互変換するしくみをいいます。インターネットではIPアドレスを目印に通信を行いますが、IPアドレス(IPv4)は「210.154.149.171」などといった数字のら列で人間の記憶に残りにくいため、「mynavi.jp」のように意味のある単語・文字の組み合わせと相互変換(名前解決)するサービスを利用することが一般的です。この例の場合、DNSサービスを利用すると「mynavi.jp」へのアクセスが「210.154.149.171」へ、反対に「210.154.149.171」が「mynavi.jp」へと自動変換されるのです。

iPhoneがセルラー回線を利用するときには、キャリアに設置されたDNSサーバを利用するしくみです。そのときのデータ通信量が「DNSサービス」で、WEBページの検索/閲覧やメールの送受信など内容は多岐にわたります。アプリによるデータ通信を考慮しなければ、ざっくり「インターネット接続で使ったデータ量」と理解してもいいでしょう。

なお、Wi-Fi経由でインターネットに接続している場合は、そのWi-Fiアクセスポイント/ルータに登録されているDNSサーバが利用されます。一般家庭の場合、契約しているインターネットサービスプロバイダが運営するDNSサーバを利用するよう設定されているはずです。

  • いまさら聞けないiPhoneのなぜ

    「DNSサービス」はインターネット接続の根幹ともいえる機能で、これなしにiPhoneなどスマートフォンは成立しません