デザインということで言うと、大きな特徴はホームボタンの廃止だろう。物理的なボタンが前面部からなくなり、操作感もそれにあわせて変わった。ホーム画面に移動する際、利用するのは、画面の下からのスワイプアップだ。スワイプした指を途中で止めるとマルチタスク画面になり、次々と開いているすべてのアプリを表示し、切り替えたり閉じたりといったことが行える。従前、下方からのスワイプはコントロールセンターの呼び出しだったが、それは画面右位置での下方スワイプへと変更された。ここで、画面上から下へは通知だったじゃないか?と思う古参のユーザーも多かろう。それは画面左位置からの下方スワイプへと移動となった。Siriの起動はサイドボタンの長押し、Apple Payはサイドボタンのダブルクリックだ。

これらの変更は、長くiPhoneを使っている人ほど戸惑うかもしれない。だが、使ってみると、以前より操作体系はより直感的になったと感じられる。​画面で操作するのが基本であるとすれば、そこに分りやすく纏められたのである。それに比べると、ホームボタンを押してという作業は画面から一瞬離れるのを強制されているとも言えよう。簡潔は知恵の精神、冗漫は手足や虚飾だ。もしかしたら、操作の一貫性が失われているではないかと物言いをつける向きもあるかもしれない。しかし、そういう輩には、一貫性とは、想像力を欠いた人間の最後のよりどころである、という言葉を送ろう。

サイズ感ではiPhone 8とiPhone 8 Plusの間となる。手の小さい人でも片手の操作がいけそうだ

初めてiPhoneを使うという人にとっては、操作体系も含め、全てが新しい体験となるのだから、先述の一貫性はどうでもいいことになる。ディスプレイのサイズに対して、ボディ全体の大きさは思ったほどでもない。iPhone 8 Plusは5.5インチのディスプレイだが、本体サイズが幅で7mm、高さで14.6mm大きい。iPhoneの「Plus」シリーズは、手の小さい人、特に女性が片手で操作するにはちょっとしんどいところがあったが、これなら、iPhone 8を使うくらいの感覚でいけるはずだ。