アイシン精機は、同社の走行安全分野と車体分野の新開発製品が、LEXUSの新型LSに搭載されたことを発表した。搭載されたのは、「急速車高調整エアサスペンションシステム」と「ニューマチックシステム」の2種となっている。

急速車高調整エアサスペンションシステム搭載イメージ

急速車高調整エアサスペンションシステムは、LSの車両コンセプトである「走りを支える低重心デザイン」と、乗降のしやすさを両立する新開発のエアサスペンションシステム。

同システムは、ユーザーの使い心地や快適さに関わる「おもてなし」機能の1つとして乗降時の車高調整を行う。今回、乗降時の車高上昇時間の短縮を実現した。また、高圧タンクを備えた「クローズドシステム」を採用することで、エアばねにより多くの空気を流せるようになり、乗降時の車高上昇時間を従来の約1/20に短縮した。さらに、繰り返し作動に対する耐久性の確保や、調整時の作動音低減も実現しているほか、システム全体では、限られた搭載スペースに効率的に搭載できるよう、形状や配置を最適化しているという。

ニューマチックシートシステム(28way)

一方のニューマチックシートシステムは、空気の力を活用したシートサポート調整機能に、リフレッシュ機能を備えたシートシステム。

シートサポート調整機能については、リクライニングやスライド、ヘッドレストの上下・前後といったメカ機構による調整に、ランバーやショルダーといった部分のエア作動による調整を新たに追加した。それにより、サポート調整数は28Wayに拡大している。このシートサポート調整機能をシートに組み込むことで、ユーザーの思いのままのサポート性、ホールド性を実現し、快適性の向上に貢献するという。また、リフレッシュ機能としては、空気を入れて膨らませるブラダ部分の設計、配置の工夫、溶着条件の最適化によって、小型、軽量かつ低作動音でより高い押圧性能を実現した。

ニューマチックシートシステム(エア作動部分の動き)

同社は今後も、ユーザーの期待に応え、生活をより豊かにする製品、技術を提供していくために、研究開発を進めていくとしている。