音質には、テクニクスならではのこだわりを盛り込んだ。通常の一体型完結オーディオシステムの常識を覆すような、合計100Wのパワフルなアンプとマルチスピーカー構成によって、40Hzから50kHzまでの広帯域な音楽再生を実現。2cmトゥイーターと8cmウーファー、12cmサブウーファーによる3ウェイ設計として、内部のデュアルロングポートが深みのある低域を再現する。

トゥイーターが再生する高域も豊かに広げられるように、フロント側に「Acoustic Lens」と呼ばれる特殊なディフューザーのようなパーツを配置した。テクニクス独自の高音質化ICチップ「JENO Engine」は、2.1ch構成のアンプのため合計3基を搭載する。

また、様々な部屋の環境に合わせて最適な音空間セッティングが簡単にできるように、「Space Tune」と呼ぶ機能も開発した。スマホアプリ「Technics Music App」のiOS版にアップデートで追加される新機能は、iPhoneやiPadに内蔵されているマイクで部屋の音響特性を測定して、SC-C70本体を設置する環境でベストなパフォーマンスを引き出すものだ。

「Technics Music App」のiOS版に「Space Tune」機能が追加される

プリセットで設けている「Free」(平置き)、「Wall」(壁寄せ)、「Corner」(コーナー置き)の3パターンに加えて、測定後のデータを1件保存できる「Measured」の4つを切り替えながら、宅内の色んな場所にSC-C70を置いて「いい音」を楽しめる。なお、Space TuneがAndroid版アプリでは対応しない理由は、Androidスマホやタブレットが内蔵するマイク、録音機能の性能に、バラツキがあるためだ。

設置場所に合わせて自動で最適な音響空間に調節してくれるSpace Tune機能の概略

さらに細かなポイントとして、3.5mmのヘッドホン出力も設けている。集合住宅に暮らすユーザーには朗報かもしれない。

パナソニックではSC-C70の発売直後から、購入者全員を対象にオリジナルのオーディオボードをプレゼントするキャンペーンを実施する。木材と金属を合わせた特殊な素材を5層に固めて重ねた制振性能の高いボードの上にSC-C70を置けば、本体の不要な振動をカット。ブックシェルフやオーディオ専用ではない棚の上などにSC-C70を設置する際に使ってみれば、驚くほど明瞭な定位と立体感を引き出してくれるはずだ。

多層構造を採用するオリジナルのオーディオボード(写真上)。SC-C70本体の下に敷かれている白いボードが外観になる(写真下)

このオーディオボードは、パナソニックがオーディオボードメーカーと共同で開発。「オーディオショップで購入すれば単体で2万円相当にはなる」(パナソニックの担当者談)というこだわりのアクセサリーは、2018年1月19日までに本体を購入後、同年1月31日までに応募したユーザーにプレゼントされる。

OTTAVA f(SC-C70)のサウンドを直に体験してみたい方は、9月21日からパナソニックセンター東京・大阪に開設されるデモスペースをぜひ訪れてみてほしい。また、9月29日(金)から東京国際フォーラムで開催される「2017 東京インターナショナルオーディオショウ」、11月11日(土)から大阪ハートンホテル南船場で開催される「オーディオセッション in OSAKA 2017」にも、テクニクスが本機を携えて出展するので、ぜひお見逃しなく。