ソニーは9月5日、ノイズキャンセリング対応のBluetoothヘッドホン「MDR-1000X」の後継となる「1000X」シリーズを発表した。ラインナップは、完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000X」、ネックバンドイヤホン「WI-1000X」、ヘッドバンド型「WH-1000XM2」の3機種。ドイツ・ベルリンで開催の家電見本市「IFA2017」にて初公開されていたが、このたび国内での発売概要が明らかになった。発売は10月7日。価格はオープンで、推定市場価格(税別)は下記のとおり。

  • WF-1000X (完全ワイヤレスイヤホン): 25,000円前後
  • WI-1000X (ネックバンドイヤホン): 35,000円前後
  • WH-1000XM2 (ヘッドバンド型): 40,000円前後

左からWI-1000X、WH-1000XM2、WF-1000X

3機種共通の仕様

1000Xシリーズ3機種は、いずれも業界最高クラスをうたうノイズキャンセリング機能を搭載。現行のMDR-1000Xにも備えている外音取り込み機能をブラッシュアップし、ソニーの「Sony | Headphones Connect」アプリから簡単にコントロールできる。

まず、「外音コントロール」機能を採用しており、外音取り込みやノイズキャンセリング、風ノイズ低減など、サウンド調整のモードとそれぞれの適用レベルをコントロールできる。ただし、完全ワイヤレスのWF-1000Xはモードの変更のみ可能で、レベルの調整には対応しない。

ユーザーの行動に合わせてノイズキャンセリングや外音取り込みのレベルを切り替える「アダプティブサウンドコントロール」も搭載。スマートフォンの加速度センサーやGPSにより「止まっている」「歩いている」「走っている」「乗り物に乗っている」といったユーザーの動きを検知し、それぞれの行動パターンに合った設定に自動で切り替える。

例えば、止まっているとき (仕事中など)は「ノイズキャンセリング」をオンにする、歩いているときは「外音取り込み」を10レベルにする、電車に乗っているときは「外音取り込み」を20レベルにし音声を聴き取りやすくする「ボイスフォーカス」もオンにするなど。それぞれの設定はユーザーが自由にカスタマイズできる。

サウンドエフェクトもユーザー好みにカスタマイズ可能。サラウンド(VPT)はClub / Arena / Concert Hall / Outdoor Stageの4種類をプリセットしている。イコライザーは9種類のプリセットから選べるほか、好みに合わせて設定できる。

また、カラーバリエーションは、ブラックとシャンパンゴールドの2色に統一されている。

WF-1000X

WF-1000X

WF-1000Xは、6mm径のドライバーを搭載した完全ワイヤレスイヤホン。付属のケースから取り出すと自動で電源がオンになる。また、ケースの底面にはNFCポートも搭載しており、スマートフォンと簡単にペアリング可能。イヤホン単体では3時間の連続使用に対応し、外出先でも付属のケースで2回フル充電できる。

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左右ユニットに物理ボタンを装備し、再生 / 停止 / 曲送り / 曲戻しなどの操作が可能。ハンズフリー通話や、SiriやGoogle Nowの呼び出しに対応する。装着感にも配慮し、「トリプルコンフォートイヤーピース」や「フィッティングサポーター」を同梱する。重量は、イヤホン本体が約6.8g、ケースが約70g。Bluetoothの対応コーデックはSBCとAAC。

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WI-1000X

WI-1000X

WI-1000Xは、専用設計の9mmダイナミックドライバーと、「XBA-N3」「XBA-N1」にも搭載したBAドライバーを組み合わせたハイブリッド型のネックバンドイヤホン。ケーブルをネックバンドに収納できるケーブルマネジメント構造を採用している。

ドライバーはハイブリッドタイプ

バイブレーション機能に対応し、ペアリングしているスマートフォンに着信があるとネックバンドが振動。イヤホン部を耳に装着していない状態でも着信に気づきやすいという。

フルデジタルアンプの「S-Master HX」を搭載。また圧縮音源を補完する「DSEE HX」やBluetoothの高音質コーデック「LDAC」「aptX HD」に対応し、ワイヤレスでもハイレゾ相当の高音質を楽しめるという。

連続再生時間は最大10時間 (ノイズキャンセリング、Bluetoothオン時)。重量は71g。有線接続での使用も可能だ。

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WH-1000XM2

WH-1000XM2

WH-1000XM2は、従来機種と同じく、右側のハウジングにタッチセンサーを搭載。指で触れたりなぞったりすることで、再生 / 停止 / 曲送り / 曲戻し / 音量調整 / 通話などを操作できる。SiriやGoogle Nowの起動にも対応する。

ネックバンド型のWI-1000Xと共通の仕様だが、フルデジタルアンプの「S-Master HX」を搭載。圧縮音源を補完する「DSEE HX」やBluetoothの高音質コーデック「LDAC」「aptX HD」もサポートする。また、有線接続での使用も可能だ。

連続再生時間は最大30時間 (ノイズキャンセリング、Bluetoothオン時)。10分の充電で70分再生できるクイック充電にも対応する。重量は約275g。

ソニーのヘッドホン「WH-1000XM2」と「MDR-1000X」の比較レビュー記事はこちら