この新型iPhoneの3モデルが発表されるスペシャルイベントは、現在筆者が確認できている範囲で9月11日(月曜日)または9月12日(火曜日)のいずれかである可能性が高い。例年、このあたりの9月第2週目または第3週目の水曜日がスペシャルイベントの開催日になることが多いが(2016年9月7日と2015年9月9日ともに水曜日)、今年2017年はカレンダーの関係で開催タイミングがやや後ろにずれているため、後述のApple的都合で若干曜日が前倒しされるのではないかと予想する。その場合、メディア関係者へのイベント招待状発送は日本時間で8月25日から29日あたりになるとみられる。
さて、この招待状が届いた時点で確認したいポイントが開催場所だ。過去2年の9月のイベントは2015年と2016年のどちらも米カリフォルニア州サンフランシスコのBill Graham Civic Auditoriumで開催されている。交通の要所であるサンフランシスコ市内でかつ5,000名以上の人員を収容できる規模の大きさが特徴だ。また過去数年の特徴として、iPhoneがAppleの利益の大部分を構成する主要製品であることから盛り上げに非常に力を入れており、とにかく多くの関係者を招待して広くアピールしたいという姿勢を取ってきたことが挙げられる。だが、Appleの新キャンパスである「Apple Park」が間もなく完成し、今年末から来年2018年初頭にかけて現在本社のあるクパチーノ周辺に散っている多くのオフィスが新キャンパスへと順次移転して操業を開始することが見込まれている。もしAppleが今年9月のスペシャルイベントでこのApple Parkのお披露目を兼ねたツアーを開催し、Apple Parkに併設される「Steve Jobs Theater」をイベント会場にしたいと考えたとき、このイベント規模はどうなるだろうか。
Steve Jobs Theaterの席数は1,000席程度といわれており、最大でも200人弱の収容スペースしかなかった現行キャンパス(1 Infinite Loop)の「Town Hall」に比べると大きいが、Bill Graham Civic Auditoriumほどではない。つまり、イベント開催地がApple Parkとなる場合、必然的に過去数年よりもイベント規模が縮小せざるを得ないのが実際だ。現状、現地在住者らの話を聞く限り、Apple Parkの工事は真っ最中の状態であり、本当に9月初旬のタイミングでメディア関係者にキャンパスのお披露目をできるほどの完成度なのかは疑問の部分もある。一方で今年のイベントの開催規模を若干縮小させているという話も耳に入っており、現在のところJobs Theaterでの開催確率は五分五分という感じだ。ぜひ8月末に招待状の送付が始まった際には、このあたりに注目してほしい。