Appleは22日、建設中の新キャンパス「Apple Park」について、4月から従業員が就労する準備が整ったことを明らかにした。 12,000人以上の移動プロセスは6カ月を要し、建物と敷地内の公園の整備は夏まで継続されるとのことだ。
前CEOのスティーブ・ジョブズ氏により、創造性と協業の中心として着工されたApple Park。数百マイルの延びるアスファルトは、サンタクララ渓谷の中心にある緑地の広場へと変わり、280万平方フィートのキャンパス本館は、世界最大の湾曲ガラスのパネルにすっぽりと覆われるリング形状を成す。Apple ParkにはApple Storeやカフェが設置され、それらは従業員以外でも入れるようなヴィジター・センターとして機能する。10万平方フィートのフィットネスセンターも併設され、従業員らに開放される。公園内には従業員のために2マイルのウォーキングとランニングコースが用意され、リング内の敷地には果樹園、牧草地、池が設けられる。
ジョブズ氏の功績を改めて讃えるべく、館内に設置されるシアターは「Steve Jobs Theatre(スティーブ・ジョブズ・シアター)」と命名されることもアナウンスされた。1,000人収容のオーディトリアムへの入り口は、直径165フィート、高さ20フィートのガラスシリンダーでメタリックカーボンファイバーの屋根を支える。シアターは牧草地と本館を見下ろす丘の上に設営されるとのことだ。
ジョブズ氏は、Apple Parkが次世代のイノベーションの本拠地になることを構想していたと、現CEOのティム・クック氏は明かす。クック氏は、ワークスペースと公園が、チームに刺激を与え、環境に有益なものになるように設計されていると続け、完全に再生可能エネルギーで稼働するキャンパスは、世界で最もエネルギー効率の良い建物の一つとなるであろうことを強調している。Apple Parkでは、5百万平方フィートのアスファルトとコンクリートを、草地や9,000以上の自然や干ばつに強い木に置き換えただけでなく、17メガワットの屋上ソーラーで、世界最大のオンサイト太陽光発電施設を運営し、これまた世界最大という自然換気機構を取り入れている。建物は、一年のうち、9カ月間は暖房や空調を必要としないだろうという見通しを同社は立てている。
また、同社の最高デザイン責任者であるジョニー・アイヴ氏は、ジョブズ氏が、クリエイティヴな環境を作り上げ、それを支持するために、多くのエネルギーを費やしたと述べ、人々が創造し、協力し合い、協力し合う素晴らしい環境が生まれるだろうとコメントしている。Apple Parkはロンドンの30セント・メリー・アクス(通称:ガーキン)などのプロジェクトに携わった建築家、ノーマン・フォスター氏の事務所、フォスター・アンド・パートナーズが設計を手がけている。