デンソーは8日、自動運転用半導体のキー技術となる半導体IPおよび関連ツールの開発・設計、ライセンス販売、保守メンテナンス、エンジニアリングサービスを行う新会社「エヌエスアイテクス」を設立することを発表した。

近年、車両に搭載される環境、安心・安全を中心とする技術の多くは、高度な電子制御が行われており、多くの車載半導体が使用されている。今後はADAS・自動運転を中心とした次世代自動車に向けた技術開発が進み、さらに増加していくことが見込まれている。特に、自動運転の時代には、クルマの周辺環境をセンサや車外からの通信により入手した膨大な情報を高速処理で把握し、自動走行に必要な判断処理ができる消費電力の少ない高性能半導体が必要となる。

今回、デンソーが設立する新会社は、各種センサや車外から入手した周辺環境の膨大な情報を高速、効率的に処理し、最適なクルマの動作を判断する、新しいアーキテクチャの次世代プロセッサを開発する。開発したプロセッサは半導体IP(半導体を構成する部分的な集積回路資産)として幅広く車載用マイコン・SoC(複数の機能を集積し、システムとして機能させる集積回路)メーカーへライセンス販売しいくとしている。

なお、新会社の社名は「エヌエスアイテクス」(NSITEXE,Inc.)、所在地は東京都港区港南、資本金は1億円、デンソー100%出資、設立時点の従業員は55人。