NECパーソナルコンピュータとレノボは5日、夏休み中の小学生を対象にした「NEC Lenovo Programming Summer Camp」を開催した。ゲストとして招かれたのは、タレントとしても活躍する厚切りジェイソン氏。ゲームを通して学べるプログラミング教室で、参加した児童は小学校一年生から六年生までの約20人。各児童の保護者も参加した。

NEC Lenovo Programming Summer Campには約20人の小学生が保護者と一緒に参加

プログラミングで重要なのは「楽しむ」こと

冒頭、ゲストとしてタレントでIT企業幹部でもある厚切りジェイソン氏が挨拶に登壇した。厚切りジェイソン氏は「プログラミングの楽しさと重要さ」について、子供たちに伝わるようひょうきんな身振りや抑揚を交えながらもマジメに語った。

登壇した厚切りジェイソン氏

厚切りジェイソン氏いわく、プログラミングで重要なことは「楽しむ」こと。楽しみながらでないとなかなか続かないが、楽しければ、毎日少しずつ続けられる。だから、プログラミング学習用のゲームから始めて、「プログラミングは楽しいんだ」と気が付いてほしいと訴えた。

厚切りジェイソン氏が子供の頃に初めてプログラミングを学んだときも、まずはゲームからだったと言う。

「ゴリラがバナナを投げ合うゲームだった。いろいろいじって、いじって、いじって、ようやくゴリラの顔を少しだけ長くできた(笑)。大したことではないけれど、『自分がやった』という実感が沸いたし、『こういうことか』と理解して、少しずつプログラミングができるようになった」(厚切りジェイソン氏)。

「Why?」と絶叫する厚切りジェイソン節こそ出なかったものの、「ゴリラは匹? 頭?」などと、笑いを誘いながらプログラミングの大切さを語る

最後に、「こういう問題があって、今はこういう状況で、今後こうなりたい」というとき、どうすれば良いのか、論理的に考えていく力が、プログラミングを学ぶことで培われると指摘。これからはプログラミング風の考え方がとても重要になると力説して、子供たちに楽しんで学ぶよう励ました。

試行錯誤でプログラミング! コードがうまく動く達成感

プログラミング教室では、ブロックを組み合わせゲーム感覚でプログラミングができる「Hour of cord」、絵を描きながら直感的なプログラミングができる「Viscuit(ビスケット)」、ミノムシクリップでつなげたモノをコントローラとして使える「Makey Makey」を使用。NEC Lenovoのスタッフがテーブルを回り、慣れない子供には助け舟を出しながら進行していった。

講師役を務めるNPO法人CANVASの寺田篤生ディレクター

子供たちは、最初のうちこそ、緊張したりつまらなそうにもしていたが、やっていくうちに全員が笑顔になり、夢中になって楽しんでいた。休憩時間中も多くの子供がパソコンの前から離れず、試行錯誤して問題が解けたときの喜びを味わっていた。

プログラムの中の、右や左が、画面の右や左ではなく、キャラクターから見ての右か左かということをどれだけ早く頭の中で把握できるかが一つのポイントで、「えーと、こっち側を向いているから……」と席に座ったまま振り返り、自分の身に置き換えて「右!」「左!」などと把握している子供も目立った。

NEC Lenovo Programming Summer Campの様子。まずは「hour of cord」で、MINECRAFTを利用したワークショップ。マウス操作や画面のタッチ操作につまづく子供はいなかった

「Viscuit」のワークショップでは、自分の作った魚のアニメーションをみんなと同じ水槽に入れて楽しむ。自分の魚を探して「あったー!」の声がこだまする

電気の通るものであれば何でもスイッチにして音を出す「Makey Makey」によるワークショップでは、親子や参加者同士でハイタッチして音を出す風景も見られた。うまく音が出せた喜びの表情が右下の写真

NECパーソナルコンピュータでは全国の500店舗の家電量販店に、「hour of cord」がその場でプレイできる展示機を設置する予定だ。また、量販店と協力し、今回と同様のプログラミング教室も年内に50店舗を目標に展開したい考えだ。

2020年には学校教育にプログラミングの授業が取り入れられる。一足早く我が子に学ばせたい人は、ゲームを通して学べるプログラミング教室をぜひ活用してほしい。