Microsoftは2017年7月24日(以下すべて現地時間)、「MSペイント」がFall Creators Update以降でも利用可能であることを公式ブログで明言している。同社は21日に、2017年9月リリース予定のFall Creators Updateで削除もしくは非推奨となる機能リストをまとめた「Features that are removed or deprecated in Windows 10 Fall Creators Update」を公開したが、非推奨機能の1つに「Microsoft Paint」が含まれていた。

この発表を受けて海外や日本のメディアは「ペイントは死んだ」と大々的に報道している。Microsoftはこの反応を受けて急遽、今回の発表に到った。同社は「我々は多くのペイントファンがいることを感じ取った。この混乱を解消するため『ペイント』はWindowsストアでまもなく無償で公開する」(Microsoft General Manager, Megan Saunders氏)と述べている。

おそらく「ペイント」で描かれたであろうMicrosoftのメッセージ

以前もWindowsストアでは、デスクトップアプリをAppx化してWindowsストアに公開する「Desktop Bridge」を用いて、ペイントなど一部のWindows標準アプリケーションを実験的に公開していたが、今回の発言から改めて多言語に対応するペイントを公開するのだろう。なお、執筆時点でWindowsストアにペイントの存在は確認できなかった。

ペイントはWindows 1.0xに付属し、Windowsの長い歴史を歩んできた標準アプリケーションである。MicrosoftはWindows 10 バージョン1703(Creators Update)から「ペイント3D」を標準添付することから、ペイントを段階的に廃止する予定だった。

Windows 10 バージョン1703から加わった「ペイント3D」

阿久津良和(Cactus)