Sparkには、ドローンならではの撮影を手軽に行える「QuickShot」機能を搭載。被写体の真上からカメラを下向きにして撮影する「Rocket (ロケット)」や、被写体を中心に周囲を旋回しながら撮影する「サークル (Circle)」など、撮影パターンを4つプリセットしており、タップ操作ですぐに呼び出せる。

また、専用アプリ「DJI GO 4」で動画を選ぶと、約10秒の音楽付きの映像が自動生成される。さらに、TwitterやFacebookなどのSNSにすぐにアップできるので、撮影、編集、シェアまでを簡単に行えるというわけだ。

専用アプリ「DJI GO 4」で映像を簡単に編集できる

発表会ではゲストとして、DJIのアンバサダーに就任した、レーシングドライバーでランボルギーニの若手育成プログラムに選抜された根本悠生選手と、現役女子大生でモデルの河村友歌さんの2人を招き、Sparkの魅力や今後の展望についてトークセッションも実施。河村さんは「カラーバリエーションが豊富でいい。(モデルの私も)撮られる側から撮る側になれるドローン」などとコメントした。

モデルの河村友歌さん(左)、代表取締役社長の呉韜氏(中央)、レーシングドライバーの根本悠生選手(右)

Sparkは気軽に持ち運べること、シンプルな操作性ながら高品質な映像を楽しめることから、ドローンユーザーの裾野をぐっと広げる可能性を秘めた製品に仕上がっている。価格もアクセサリー類まで含めて10万円未満に収まるので、入門用としても手を出しやすい。飛行モードや撮影機能をプログラムできるSparkのSDKも提供しており、実践的なプログラミングを学ぶといった用途にも利用できそうだ。

DJIも「Sparkを学生などの若い世代に使ってもらって、ドローンの新しい活用アイデアが飛び出してくるのを期待したい」と述べており、アンバサダーに20代前半の2人を起用したのも、同世代のユーザー拡大を強く意識している現れだろう。

ただ一方で、ドローンは飛ばせる場所などが法律で規制されていて、誰もがどこでも自由に使えるわけではない。初心者にはそれ相応の勉強が必要だ。ドローンについての啓蒙は業界全体で取り組むべき課題だが、初心者に向いたSparkだからこそ、この製品を通じてドローンの規制やマナーなどが学べる教育用の仕組みも登場すると、業界全体の活性化に繋がるのではないだろうか。