富士通の高性能モバイルPC新製品「LIFEBOOK UH」シリーズは、マグネシウムリチウム合金素材を採用することで、13.3型液晶ディスプレイ搭載ノートPCとして世界最軽量の約761gという重量を実現していることが特徴だ。
バッテリ容量や搭載するCPUの違いにより数種類のモデルがラインアップされているが、今回はそのうち標準バッテリを搭載した「LIFEBOOK UH75/B1」の製品版を試すことができたので、基本性能や実際の使い勝手をチェック。以前掲載された試用版レビューではできなかったベンチマークテストも試してみた。
■試用機の主な仕様 [製品名] LIFEBOOK UH75/B1 [CPU] Intel Core i5-7200U(2.40GHz) [メモリ] 4GB [グラフィックス] Intel HD Graphics 620(CPU内蔵) [ストレージ] 128GB SSD [光学ドライブ] ― [ディスプレイ] 13.3型(1,920×1,080ドット) [OS] Windows 10 Home 64bit [サイズ/重量] W309×D212.5×H15.5mm/約761g(ピクトブラック)、約764g(サテンレッド) [店頭価格] 税込170,000円
軽さと堅牢性の高さを両立
「LIFEBOOK UH」シリーズは、量販店の店頭などで購入できる「カタログモデル」と、富士通の直販サイト「WEB MART」でのみ販売される「カスタムメイドモデル」の2種類が用意されている。そのうち「カタログモデル」は容量が倍のロングバッテリを搭載した「UH90/B1」と、標準バッテリの「UH75/B1」の2モデルに分かれている。
「UH75/B1」のカラーバリエーションは、傷や汚れの目立ちにくいテクスチャーコーティングを施した「ピクトブラック」と、美しい赤色が印象的な「サテンレッド」の2色ある。今回試したのはサテンレッドの方だが、ブラックの上に2層のシルバーを重ね、その上にさらに赤色を重ねるという4層の塗装が施されているため、メタリックかつ深みのある色になっているのが印象的だった。
ちなみに、この塗装の違いのため本体質量も微妙に異なり、ピクトブラックが約761g、サテンレッドが約764gとなっている。実際にサテンレッドモデルの評価機を計測してみたところ770gとなり、カタログ値よりも若干重かったが、これは個体差によるものだろう。いずれにしても非常に軽量であることに違いはない。
ここまで軽いと耐久性や耐圧性が心配だが、富士通によれば約200kgfの天板全面加圧試験や約76cmの落下試験をクリアしているとのこと。実際、ディスプレイを閉じた状態だと少々力を加えて捻ったくらいではビクともせず、持ち運ぶ際も安心感があった。
なお、本製品は軽いだけでなく本体が非常に薄いのもポイント。ボディの厚みは15.5mmしかない。しかも天面、底面ともに凹凸のないフラットなデザインになっているため、ブリーフケースなどにも収納しやすいのが嬉しい。
これだけ薄いにもかかわらずインターフェイスは充実しており、本体左側面にHDMI出力端子、USB 3.1 (Gen1) Type-Cコネクタ、USB 3.0 Type-Aコネクタ、マイク・ラインイン・ヘッドホン・ラインアウト・ヘッドセット兼用端子が各1基、本体右側面にダイレクト・メモリースロット、USB 3.0 Type-Aコネクタ、LANコネクタが搭載されている。最近の薄型ノートでは省略されることも多い標準サイズのUSBコネクタやLANコネクタが装備されているのは高く評価できる。このほか、液晶パネル上部には有効画素数約92万画素のHD Webカメラも内蔵されている。
本体左側面には、HDMI出力端子、USB 3.1 (Gen1) Type-Cコネクタ、USB 3.0 Type-Aコネクタ、マイク・ラインイン・ヘッドホン・ラインアウト・ヘッドセット兼用端子が搭載されている |
本体右側面には、ダイレクト・メモリースロット、USB 3.0 Type-Aコネクタ、LANコネクタが搭載されいている |
もっとも、この薄さを実現するためLANコネクタは少し特殊な形状をしており、本体から端子を引き出してポップアップさせ、そこにLANケーブルを差し込むようになっている。若干手間がかかるのと、力を入れるともげそうなのが少し残念。実際に使ってみたところ見た目ほど華奢ではなかったが、取り扱いには注意した方が良さそうだ。