電通は、人工知能(AI)による広告コピー生成システム「AICO(アイコ/AI Copy Writer)」(β版)を開発したと発表した。同社が5年ほど前から行っていた次世代型広告広告効果の研究を発展させ、静岡大学と共同開発したとのこと。TPOに合わせてメッセージを変化させ、インターネット広告や屋外広告などでよりパーソナライズした広告配信が可能になるという。

人工知能が書いたキャッチコピーによる新聞広告

同社は、5年ほど前から次世代型広告に関する研究をしており、広告コピーによって広告効果がどのように変化するかの定量・定性的評価を行ってきた。その研究をさらに発展させ、静岡大学情報学部の狩野研究室(狩野芳伸准教授)と共同で、今回のシステム開発に至ったという。

発表に先駆け、電通と狩野研究室は、昨年「人工知能が書いたキャッチコピーによる新聞広告」を出稿している。実現に当たり、広告制作の実務に携わっているコピーライターが人工知能の学習をサポートすることで、より人間に近いコピーの生成を可能にしたという。

狩野研究室は、自然言語処理を専門分野としており、大学入試の自動解答を目標とするプロジェクト「ロボットは東大に入れるか」社会科担当や、電子カルテの自動処理・自動診断支援を行う医療言語情報処理、対話ゲームの自動プレーヤー「人狼知能」などのプロジェクトで多数の実績を有している。