Googleの人工知能(AI)を用いた対話型デジタルアシスタントを利用できるスマートスピーカー「Google Home」が今年後半に日本で発売される。開発者カンファレンス「Google I/O 2017」(5月17日~19日)の一般基調講演において、Googleがプロアクティブ・アシスタント、ハンズフリー通話の追加、オーディオ機能の強化といったGoogle Homeの新機能と共に発表した。

Google Homeを使ってユーザーは「OK, Google」と話しかけるだけで、会話を通じて、検索、予定の確認、アラーム、音楽の再生など様々なアシスタントを受けられる。米国での価格は129ドル。今年の春に英国での販売が始まり、そして夏以降に日本、カナダ、オーストラリア、フランス、ドイツに販売地域を拡大する。Googleは今夏にGoogle Assistantの日本語対応を強化する計画で、そのタイミングで日本にGoogle Homeが登場する可能性が高い。

Google Homeは登録されたユーザーの声を認識し、複数のユーザーに対応する。プロアクティブ・アシスタントは各ユーザーのコンテキストを踏まえて、ユーザーにとって必要なことを先読みするようにアシスタントする。たとえば「What's up?」と聞くだけで、Google Assistantがユーザーの予定をチェックして「練習場までの道路が混雑しているので、10分早く出た方が良いですよ」というように提案してくれる。

ハンズフリー通話は、Google HomeをスピーカーフォンにしてGoogle Assistantのアシスタントで電話を利用する機能。「Hey Google, Call mom」というようにGoogle Homeに話しかけるだけでGoogle Assistantが電話をかけ、Google Homeを通じて会話できる。Google Homeがユーザーの声を認識し、Google Assistantがユーザーのコンテキストを理解するから、「Call mom」だけで電話をかけられる。まずは北米で利用できるようになる。

オーディオ機能はBluetooth接続のサポートが追加され、AndroidデバイスやiOSデバイスからストリーミングしたオーディオをGoogle Homeのスピーカーで出力できる。また、対応音楽サービスにSoundcloudとDeezer、そしてSpotifyの無料サービスが加わる。

今年後半にはChromecastを通じて、TV上でGoogle Assistantのアシスタント結果を得られる。たとえば、Google Homeに「今日の天気は?」とたずねて、音声によるレスポンスではなく、大きなTVの画面で天気予報を確認することが可能。

音声のみのGoogle Homeに話しかけて、Chromecastを備えたTVの画面にアシスタント結果を表示