家庭用製品のラインアップの強化図る

シャープの喜多村副事業本部長は、「現時点では、8K高精細テレビをいち早く実現できる唯一の技術が液晶。自社の液晶パネルを採用することで、実物とほとんど見分けがつかない本物感の実現を実現する」と語る一方、「4Kおよび8Kの実用放送開始のタイミングにあわせて、それに対応した4Kテレビ、8Kテレビの早期商品化を行う。具体的なインチ数はいえないが、ニーズに応えるためにサイズ展開も行っていく。また、関連機器の品揃えにも力を注ぎ、4Kおよび8Kレコーダー、4Kおよび8Kチューナーなどのバリエーションも拡充する。シャープは、他社に先駆けて展開することで、8Kにおけるリーディングカンパニーの位置づけを獲得したい」と意気込む。

現在、大型化しているチューナーも、「小型化に向けたポイントは集積回路のLSI化。シャープでは、自社設計、自社開発を行っており、小型化の課題は心配ないと考えている。2018年12月に向けた製品では、薄型テレビのなかに、チューナーを搭載することができる」とする。

8Kは4K同様のスピードで普及するか?

シャープでは、4Kの普及スピードと同様のスピードで、8Kが普及すると予測している。

「現在、4Kの構成比は35%にまで高まっている。出荷金額ベースでは4Kがすでに70%を占めている。それと同じスピードで8Kが広がっていくことになるだろう」と見込む。

8Kは、4Kで得られなかった感動があり、立体感を感じ、没入感も倍増する。粗が見えず、情報を伝える能力が高いという特徴も持つ。

「4Kに対する魅力に多くの人が感動したように、8Kにおいても同じことが起こると考えている。シャープは8K普及の導火線になりたい」とする。

4Kテレビは、衛星波による実用放送の開始に先行して広がりを見せたが、8Kテレビは、4Kテレビの普及とともに、あわせて広がりを見せることになりそうだ。8Kテレビやチューナーが普及価格帯に入ってくるタイミングが気になるところだ。