アイリスオーヤマは4月13日、Wi-Fi機能と人感センサーを標準装備したルームエアコン「Wi-Fi・人感搭載シリーズ」を発表した。スマートフォンで外出先からも操作可能なエアコンにもかかわらず、推定市場価格(税別)は6畳向けの「IRW-2217C」で79,800円、10畳用の「IRW-2817C」で99,800円と、IoTエアコンとしてはリーズナブルだ。

外出先からもスマートフォンで操作が可能な「Wi-Fi・人感搭載シリーズ

アイリスオーヤマといえば、ちょっと便利な「なるほど機能」を搭載した製品が特徴。たとえば、2016年に発売した炊飯器は、ヒーター部を分離しIH調理器としても使えるなどの工夫をしている。そんな同社が今年から大型家電に参入。大型家電初の製品となるのが今回の「Wi-Fi・人感搭載シリーズ」をはじめとしたエアコンだ。

最大のポイントは、リーズナブルながらWi-Fi機能を標準搭載していること。他社メーカーもWi-Fi機能を搭載したエアコンは発売しているが、多くの場合はWi-Fiユニットが別売で、「外出先からエアコンを操作したい」という一定のニーズはあるものの、なかなかリモート機能が普及しないという事情があった。一方、今回発表された製品は、Wi-Fi機能を本体に内蔵。Wi-Fiユニットなしでスマートフォンからリモート操作ができる。

室内機のサイズはW79.5×D23×H25cm

専用アプリを使えば、室内はもちろん外出先からもエアコンのコントロールが可能

もうひとつのポイントはシンプルな機能。Wi-Fi機能搭載モデルというと、どうしてもハイスペック機をイメージするが、本製品はエアコンとしてスタンダートな機能のみを搭載。そのぶん、Wi-Fi機能を搭載しながらも価格は10万円以内に抑えている。「エアコンの機能は最低限でいいけれど、外出先から操作したい」というユーザー層をターゲットにしているようだ。

フィルターの自動お掃除機能などは非搭載。ただし、エアコン内部にはかなりスペースがあり掃除はしやすそうだ

IRWシリーズは人感センサーを搭載。人を感知しないときは自動で省エネモードに切り替わる

外出先から

スマートフォンでエアコンを操作するには、専用アプリ「Net Home Plus(ネットホームプラス)」を使用する。アプリでは電源のオンオフ、温度設定の変更、スケジュール機能などを操作可能。外出時に切り忘れたエアコンを職場から切ったり、帰宅前にあらかじめ部屋の温度を整えることも可能だ。

エアコンがある部屋の温度も表示。このため、子供やペットが留守番中でも、自宅の状況を確認して熱中病などの対策ができる。

専用アプリのホーム画面。中央にエアコンの設定温度、そして左下に小さくエアコンを設置した室内の温度が表示されている。冷房時は青、暖房時はオレンジの背景になり、現在のモードがわかりやすい

【動画】中央にある数字を上下にスライドすることで温度を設定できる

付属リモコンにはない、専用アプリだけの機能も

本製品にはシンプルなリモコンも付属。ただし、専用アプリのほうが機能が多く操作性は良い。たとえば、リモコンではタイマーは1時間単位でしか設定できないが、専用アプリでは分単位で時間を指定したり、特定の曜日だけタイマーを設定する、といった複雑な使い方ができる。

リモコンは非常にシンプル。設定温度の変更やモード変更などの最低限のボタンしかないため、使い勝手はよさそうだ

リモコンでは「●時間後にエアコンをON (OFF)」というシンプルなタイマー機能しかなかったが、アプリを使えば分単位でタイマー設定が可能。曜日の指定までできる

基本的にはシンプルな機能のエアコンだが、ちょっと変わった機能として「睡眠モード」も搭載している。これは、1時間ごとに設定温度を変更するように、あらかじめ設定できるモード。夏ならば、寝る前の起きる前は涼しい快適な室温に調整し、熟睡しているであろう時間は設定温度を少し上げるなど、睡眠時の冷えすぎを防ぐことができる。

冷房使用中の「睡眠モード」設定画面。自分で温度を設定できる「マニュアル」のほか、年代に合わせて温度がプリセットされた「若者」「お年より」「子供」といった設定がある

スタンダートモデルも発売

Wi-Fi機能や人感センサーを搭載しない「スタンダードシリーズ」も発表。こちらも6畳用と10畳用の2種類を用意している。推定市場価格は、6畳用の「IRR-2217C」が69,800円、10畳用の「IRR-2817C」が89,800円だ。