アユートは4月13日、ハイレゾ対応のポータブル音楽プレーヤー「Astell&Kern KANN」(アステルアンドケルン カン) を発表した。「KANN」はドイツ語で、英語の「can」にあたる助動詞であり、「可能」を意味する。米国での価格は999ドル。日本国内における発売日と価格は未定だが、現段階では5月中旬から6月にかけての発売と12万円台の市場価格を目指しているとのことだ。

Astell&Kern KANN

Astell&Kern KANNは、旭化成エレクトロニスの32bit対応DACチップ「VERITA AK4490」をシングル搭載。PCM 384kHz/32bit、DSD 11.2MHzのハイレゾ音源をネイティブ再生できる。強力なアンプを内蔵しており、出力性能はアンバランス接続で4Vrms、バランス接続で7Vrms。AK300シリーズ専用の外付けアンプ「AK380AMP」に迫る実力を持つ。

アナログ出力端子として、ヘッドホン用の3.5mm端子と2.5mmバランス端子に加えて、別途ライン出力用の3.5mm端子と2.5mmバランス端子を装備。信号回路もヘッドホン用とライン出力用を独立させている。デジタル入出力用のUSB Micro-B端子があり、USB DACとしても利用できる。

ヘッドホン用とライン出力用、それぞれ2系統の3.5mm端子と2.5mmバランス端子を備えている

記録メディアは、64GB内蔵メモリのほか、最大256GB対応のmicroSDカードスロットとSDカードスロットを搭載。最大576GBのメモリ容量まで拡張できる。6,200mAhの大容量バッテリーにより、連続15時間の再生が可能。9V・1.67Aの急速充電に対応しており、1時間の充電で6.5時間の再生が行える。充電用の端子には、USB Type Cを採用している。

正面下部には操作用の物理ボタン、底面にはmicroSDとSDのデュアルスロット、デジタル出力用のUSB Micro-B、充電用のUSB Type C端子がある

通信機能として、Wi-Fi (11b/g/n) とBluetooth 4.0を搭載。Bluetoothコーデックは、SBC、AptXに加え、ハイレゾ伝送も可能なaptX HDをサポートする。DLNA機能である「AK Connect」も利用可能だ。本体サイズはW71.23×H115.8×D25.6mm、重さは約278g。液晶モニターのサイズは4型となっている。本体色は、アストロシルバーとイオスブルーの2種類を用意する。

これまでのAKシリーズとは異なるデザインコンセプト

パッケージ

製品発表会にて撮影したKANNの実機。追って、海上忍氏によるレポート記事を掲載する