米Appleは3月27日(現地時間)、iOS 10のアップデート「iOS 10.3」の提供を開始した。「AirPodsを探す」やSiriの強化、iTunesの映画レンタルのマルチデバイス対応など、サービス面の大幅なアップデートになっている。
小型ワイヤレスヘッドセット「AirPods」を紛失してしまった時、iOSアプリまたはiCloud.comの「iPhoneを探す」を使ってAirPodsを探せる。ロケーションが分かるデバイスに接続している場合は現在の位置を、それ以外の場合は最後に位置が記録された場所をマップで確認可能。「iPhoneを探す」からの操作でデバイスから音を鳴らして探しやすくする機能もサポートしており、AirPodsの片方だけが見つからない時には片方だけを指定して音を鳴らすことができる。
Siriは、新たに支払い用アプリと車関連のアプリの対応が強化された。支払い用アプリでは、請求の処理状況の確認や支払いの実行をサポートする。車関連では、配車サービスのアプリで配車の予約に対応。また自動車メーカーのアプリで、残存燃料やドア・ロックの状態の確認、クラクション、ライトの点灯などを行える。
車関連ではCarPlayもアップデートされ、ステータスバーに追加されたショートカットから最後に使用したアプリを呼び出せるようになった。またApple Musicで毎日キュレーションされるプレイリストや新しい音楽カテゴリを利用できるようになり、「再生中」画面から「次はこちら」や再生中の曲のアルバムに移動できるようになった。
iTunesで映画を一度レンタルするだけで、対応する他のデバイスでも視聴できるようになる。iOSデバイス以外で同機能を利用するにはMac用のiTunes 12.6以上やtvOS 10.2以上が必要。
これらの他、「マップ」が「駐車中の車両」の検索に対応、気温を3Dタッチすると時間ごとの天気が表示される。「カレンダー」に迷惑な参加依頼を削除して、スパムとしてレポートする機能が追加された。「設定」の表示が改善され、Apple IDアカウントの情報/ iCloud/ iTunesとApp Store/ ファミリー共有の設定/ デバイス一覧などがまとめられた。「設定」画面のトップに置かれたユーザーの名前をタップしてアクセスできる。
「ホーム」がアクセサリのバッテリー残量確認に対応、アクセサリのスイッチやボタンを用いたシーンの起動をサポートする。