ラピスセミコンダクタは3月14日、荷物輸送時の環境情報を取得管理するデータロガーに適応可能なARM Cortex-M0+搭載マイクロコントローラ(マイコン)「ML630Q464/466」の量産を開始したことを発表した。

同製品は、USBデータロガーの構成に必要な機能であるUSB、高速動作用クロック発生機能、LCDドライバ、高精度RC発振型ADコンバータを1チップに搭載したマイコンで、温度センサやサーミスタと基準電圧発生回路などで構成される温度測定機能をサーミスタと抵抗・コンデンサのみで±0.5℃精度の温度測定を実現できるほか、プリント基板の主要実装部面積も従来ソリューション比で約30%低減することができるという。

また、4つの低消費電力モードをサポートしたことにより、0.8μAの休止時消費電流を実現。CR2032型コイン電池1個で約380日の動作を可能とした。

さらに、部品リストや回路図などのハードウェア情報のほか、PDFファイル生成ソフトウェアやUSBフラッシュメモリとして動作するための各種ソフトウェアソースコード、ドキュメント、パワーマネージメント方法、高精度RC発振型ADコンバータの使用方法などを記載した「USBデータロガーリファレンスキット」も提供。これにより、USBデータロガーの開発を容易化することが可能になっていると同社では説明している。

なお、サンプル価格は700円で、量産規模は月産10万個としている。

「ML630Q464/466」の特徴。1チップ化により実装面積削減が可能となったほか、低消費電力化によるバッテリの長寿命化も実現した