ライザップ(RIZAP)とキリンビバレッジは、共同開発したプロテイン飲料「キリン ライザップ プロテインボトル」(以下、プロテインボトル)を発売する。“飲むライザップ”をうたう同商品だが、ヒットのカギを握るのは誰か。

ライザップとキリンがプロテインボトルを発売

飲みやすく手軽なプロテイン飲料

プロテインボトルは5,000ミリグラムのプロテインを含む清涼飲料水。500ミリリットルのペットボトルで価格は税抜き150円だ。2017年3月28日から全国で発売する。ピーチヨーグルト味の同商品を実際に飲んだ感想としては、キリンが関与しているだけあって飲み口はジュースのようで、プロテイン独特の粉っぽさなどは感じなかった。

両社が組んだのは、「健康的な習慣づくりのきっかけになりたい」という想いで合致したから。ライザップは言わずもがなだが、キリンの方も「健康を機軸とした価値創造」(キリンビバレッジ・マーケティング部長の山形光晴氏)にチャレンジする方針を掲げている。

では、この飲料で両社はどんな購買層を想定しているのか。発表会での説明によると、運動不足や生活習慣が気になっていて、これから運動の習慣をつけたいと思う人に、この飲み物を勧めたいという考えがあるようだ。

5,000ミリのプロテインというのは、負荷の高いトレーニングを行い、筋肉の量を増やしたい人にとっては物足りない量らしい。プロテインボトルは、あくまで軽い運動時に必要な量を補給する飲み物という位置づけのようだ。ただし、ライザップ統括トレーナーの幕田純氏は、普段の生活でタンパク質が不足している人にも飲用を勧めたいと語っていた。

ライザップの幕田氏(左)とキリンビバレッジの山形氏

「健康」や「体づくり」について多くのデータを抱えるライザップと、清涼飲料水に関するノウハウ・実績を持つキリン。両社が健康的な習慣づくりの一助となるような飲み物の共同開発に乗り出したのは自然な感じがする。ところで、プロテイン飲料というものに対し、実際のところニーズはあるのだろうか。