OSビルド15014の改善点・既知の問題

ここからはPC版の修正内容と確認済みの問題を紹介する。まずは修正箇所から。

  • OSビルド15014に更新すると「メール」がタスクバーに固定される。Windows 10 Creators Updateでは、「メール」が(エクスプローラーなどと同じく)既定アプリとなる。
  • 一部のインサイダーはビルドブランチの文字列とタイムスタンプが静的な値に置き換わったことに気づくだろう。各ブランチはビルドブランチ文字列およびタイムスタンプを除き、ほぼ同じバイナリを生成するため、変更を加えた(コードのみビルドして)バイナリを構築する手法に変更した。このことで開発効率が向上している。
  • 「Snipping Tool」におけるキーボードの使いやすさを向上させた。
  • 一部のインサイダー向けに「Working on updates」画面を追加した。
  • 「%」文字を含むショートカットファイルが原因でエクスプローラーがハングアップする問題を修正した。
  • マルチディスプレイ環境で他のディスプレイを「拡張」にすると、エクスプローラーのクラッシュが繰り返される問題を修正した。
  • コマンドプロンプト上で[Ctrl]+[C]キーによるコピー機能が動作しない問題を修正した。
  • 「設定」の<デバイス/プリンターとスキャナー>の内容を調整した。
  • 一部のインサイダーはノートPCを閉じてスリープに移行する際、バグチェック処理が動作している可能性がある問題を修正した。
  • OOBE(Windows Out-Of-Box-Experience)プロセスで、Microsoftアカウント作成ページをスキップできない問題を修正した。
  • 表示言語としてカタルーニャ語を選択している際、スタートメニューが正しく表示されない問題を修正した。
  • 「設定」の<デバイス/Wheel>から設定できるSurface Dial向けアプリケーションの追加リストが空になってしまう問題を修正した。
  • Miracastが接続に失敗する問題を修正した。
  • アクションセンターに並ぶ2番目のトースト通知を閉じると、正しく動作しなくなる問題を修正した。
  • デッドロックが発生し、アクションセンターの表示が空になる問題を修正した。
  • サインイン時に同じアプリケーションの通知が発生していたため、アイコンアニメーションの仕組みを調整した。
  • トースト通知のボタンをシステムボタンに合わせて右側に移動した。
  • 通知表示時に[Win]+[V]キーを押すと「×」ボタンにフォーカスされる。
  • Microsoft EdgeでPDFファイルを開き、表示内容を更新すると再び更新しなければならない問題を修正した。
  • Wi-Fiフライアウトウィンドウに表示されるVPN接続を更新した。
  • 「設定」で<システム/ディスプレイ>の「明るさと色」セクションで設定を変更すると、アプリケーションがハングアップする問題を修正した。
  • [Win]+[X]キーで開くクイックアクセスメニューの<プログラムと機能>を<アプリと機能>に置き換えた。
  • スタートメニューでタイルを重ねてフォルダー化する「Tile Folders in Start」のアニメーション処理を洗練した。
  • デスクトップの暗転を無効にしている場合、UAC(ユーザーアカウント制御)の昇格プロンプトが、エクスプローラーの後ろに回ってしまう問題を修正した。
  • コンテキストメニューの<Open PowerShell window here>の項目名を修正した。
  • 再起動時にデスクトップアイコンのレイアウトが失われる問題を修正した。
  • ドッキングデバイス経由で複数のディスプレイを利用している際、自動整列機能を有効にした状態でディスプレイを切り離すとレイアウトが崩れてしまう問題を修正した。
  • 情熱的なフィードバックに基づき、ブルーライトカット機能に関する微調整を可能にした。
  • エクスプローラーの信頼性を揺るがすデータに直面した際、通知領域を堅牢(けんろう)にするための仕組みを更新した。
  • DPI設定が150%以上の場合、サードパーティ製UWPアプリケーションがクラッシュする問題を修正した。
  • Windows 8.1からWindows 10 Insider Preview ビルド15002にアップグレードすると、すべてのUWPアプリケーションが失われる問題を修正した。

次はPC版で確認されている問題を紹介する。

  • 本ビルドをダウンロードする際の進捗状況を示すインジケーターは破損している。辛抱強く待ってほしい(筆者注: 本件はOSビルド15002以降から発生している)。
  • Windows Spectrum(Spectrum.exe)サービスを起因とする例外エラーが発生し、オーディオ出力の消失と異常なまでのディスクI/Oの使用率向上が発生することで、Microsoft Edgeなどのアプリケーションが特定条件下で応答しなくなる可能性がある。この問題が発生した場合は「C:\ProgramData\Microsoft\Spectrum\PersistedSpatialAnchors」フォルダーを削除し、PCを再起動する。
  • OSビルド15002以降のインストール中にStorport.sysを起因とするGSoDが発生し、以前のOSビルドにロールバックしてしまう。現在回避策は見つかっていない。
  • 一部のPCでサウンド再生時に「デバイス使用中のエラー」が発生する。現在調査中だが、「Windows Audio」サービスを再起動することで改善する可能性がある。
  • 「設定」の<更新とセキュリティ/Windows Update>で「一部の設定は組織によって管理されています」というメッセージが表示されるが、フライト構成設定に引き起こされたバグなので気にしないでほしい。
  • 「Netflix」を起動するとクラッシュするが、再び起動すると正しく動作する。
  • 海外では有名なアプリケーション「Quicken」が.NET Framework 4.6.1がインストールされていないことを示すエラーが発生する。問題を回避するには、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Microsoft\NET Framework Setup\NDP\v4\Clientキー、およびHKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Microsoft\NET Framework Setup\NDP\v4\Fullキーの文字列値「version」のデータを「4.7.XXXXX」から「4.6.XXXXX」に変更する。
  • Tencent製アプリケーションやゲームがクラッシュし、正しく動作しない可能性がある。
  • Xbox 360もしくはXbox Oneコントローラーを接続すると、Dwm.exeがクラッシュし、ディスプレイ表示が正しく行われなくなる。
  • ゲーム「DOT2」が正しく起動できない。
  • 「ナレーター」とMicrosoft Edgeの組み合わせで使用すると、正しく読み上げられないことがある。その場合は[Alt]+[Tab]キーでフォーカスを切り替える。
  • タスクバーに並ぶアイコン(ボタン)のプレビューが高DPI環境では小さくなってしまう。
  • 「設定」の予期しない場所に「ホログラフィック」が項目として表示される。
  • デスクトップアプリ(ゲーム)起動時に特定の要素が含まれると、ウィンドウが最小化して元に戻すことができなくなる。
  • <すべてのアプリ>からスタートメニューのタイルグリッドにピン留めできない。その場合はコンテキストメニューからピン留めを実行する。
  • Microsoft Edge利用時に、一部のWebサイトが正しく表示されない。その場合はInPrivateブラウズで回避できる。
  • 特定のPCで「Netflix」がクラッシュする。
  • アプリケーションインストール直後は、Cortanaでアプリケーションを用いたコンテンツ再生が正しく動作しない。インデックス作成を終えるまで5分程度待つ。

続いてモバイル版の修正内容と確認済みの問題を紹介する。まずは修正箇所から。

  • 使用率が低いためWindows 10 Mobile ビルド15007以降は「アプリコーナー」を使用できなくした(筆者注: アプリコーナーは選択した任意のアプリケーションのみ、他のユーザーも利用可能にする機能)。
  • Windows 10 Mobile ビルド15007をインストールした一部のデバイスで頻繁に発生していた再起動問題を修正した。
  • Windows Helloのメッセージがロック画面に表示されない問題を修正した。
  • ライブタイルでHTTP画像を表示する速度を向上させた。
  • 通話中やContinuum for Phone使用時に、デバイスの表示がすぐに消えない問題を修正した。
  • トースト通知のボタンをシステムボタンに合わせて右側に移動した。
  • カスタム入力辞書が予期せず削除される問題を修正した。
  • 「設定」の<デバイス/Bluetoothとその他のデバイス>で、Miracastデバイスが切断された状態でも接続中と表示される問題を修正した。

最後にモバイル版で確認されている問題を紹介する。

  • AAD(Azure Active Directory)IDの設定同期が原因で、PC-モバイル間でMicrosoft Edgeのリーディングリストが同期されない。問題を回避するにはデバイスを再起動する。
  • AAD(Azure Active Directory)IDの設定同期が原因で、Microsoft Edgeの「保存されたパスワード」にパスワードが表示されない。
  • 新しいメールを受信した旨を示す通知をタップしても、「Outlookメール」やメッセージを開くことができない。
  • 更新を一時停止する新たな設定項目と共に、PC専用の「Windows Defender」に関する文章が含まれている。
  • Lumia 635や636などの特定のデバイスを使っている場合、自動調整機能は動作しているものの、手動で輝度を変更できない。Microsoftは調査中と説明している。
  • 「Ninja Cat」の絵文字が2つの文字でキーボードに表示されてしまう。
  • 現在の「Microsoft Wallet」では、新たなクレジットカードの追加や支払いができない。
  • アクションセンターに並ぶクイックアクション「非通知モード」ボタンが機能しない。
  • Microsoft Edgeが予期せぬタイミングでローテート(もしくはランドスケープ)モードに切り替わらない。その際は画面ロック&ロック解除を実行する。

阿久津良和(Cactus)

前回の記事はこちら
・Windows 10 Insider Previewを試す(第79回) - 久々のPC&モバイル同時更新となるOSビルド15007登場
http://news.mynavi.jp/articles/2017/01/13/windows10/
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【特集】~インストールから設定・活用まで~ すべてが分かるWindows 10大百科
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