「VersaPro UltraLite タイプ VM」は、14型液晶ディスプレイを搭載しながら、厚み18.8mm(最薄部16.9mm)、質量約1.38kgという薄型軽量ボディを実現したモバイルノートだ。本体カラーはシルバーのみでカラーバリエーションは用意されていないが、高級感のある色で質感もよく、オフィスでも自宅でも、またはカフェなどでもその場の雰囲気に馴染む。ロゴが控えめにプリントされているのも好印象だ。

シルバーが基調の落ち着いたデザインを採用

本体はA4ファイルサイズで、会議の資料などと重ねて持ち歩くのにちょうどいい大きさ。天面も底面もフラットでゴム足を除き凹凸がないので、一般的なブリーフケースなどにもスッキリ収納することができる。

本体は直線的なデザインになっているが、エッジ部分に少し丸みがついていたり、ボトムケースが天板に比べると柔らかいフォルムになっていたりして、見た目からイメージするよりも手に持った時のフィット感は良かった。

底面はゴム足以外は凹凸がなく、フラットな仕上がりになっている

本体を持ち上げやすい

実際の試用のなかで「いいな」と思ったのが、机上などに平置きした本体を手に取りやすいところだ。ボトムケースの本体手前側と背側の両方に少し傾斜がついており、机との間に隙間ができるため、そこに指をかけてスムーズに本体を持ち上げることができる。地味ではあるが、会議や打ち合わせでノートPCを持ち運ぶ機会が多い人には、結構うれしいポイントではないかと思う。

ボトムケースと机の間に隙間があるため指をかけて持ち上げやすい。素手の時はもちろんだが、手袋をはめた状態でもすんなり手に持つことができた

本体質量は1.38kgとなっており、実測でもほぼカタログ値通りだったが、実際に手に持った感じだともう少し軽い印象だった。金属ではなくカーボン素材でできていること、重心のバランスがよいことなどが理由だと思うが、バッグなどに入れた状態でも、心なしか同クラスのモバイルノートに比べて腕にかかる負担が若干少なく感じたのが不思議だ。

なお、本機は満員電車で持ち運ぶことを想定し、仕様として250kgfの面加圧試験をクリアしている。天板に手で圧力を加えた程度ではビクともせず、使っていても安心感があった。

インタフェース配置をチェック

本機を自宅の外部ディスプレイにつないで使ってみた時に感心したのがインタフェースの配置だ。インターフェイスは、本体左側面に電源コネクタ、USB3.0ポート、ヘッドフォン/ヘッドフォンマイクジャック、SDメモリーカードスロットが、本体右側面にLAN、USB3.0ポート×2(うち、1基がパワーオフUSB充電機能対応)、HDMIポート、Mini DisplayPortが搭載されている。つまり繋ぎっぱなしで使うことの多い周辺機器用の端子が右側面にまとまっており、SDカードやUSB、ヘッドフォンなど、脱着する機会の多いものが左側面に配置されているというわけだ。

本体左側面には電源コネクタ、USB3.0ポート、ヘッドフォン/ヘッドフォンマイクジャック、SDメモリーカードスロットが搭載されている

ちなみに、右側面の2つあるUSBポートは隣り合っておらず、間に他の端子を挟む形で配置されているが、出先で使う時はこれが便利だった。

たとえば、USBポートに直結できるタイプのUSBハブやICレコーダーなどを使う場合、それらの機器が他のポートに干渉して別のUSB機器を挿せなくなることがある。しかし本機の場合は二つのUSBポートが十分離れているため、ある程度場所をとるUSB機器でも同時に挿して利用することが可能だ(その代わり映像出力端子やLANポートには干渉するが)。出先でUSB機器を多用する場合は、特にありがたい仕様だと言えるだろう。

本体右側面にはLAN、USB3.0ポート×2(うち、1基がパワーオフUSB充電機能対応)、HDMIポート、Mini DisplayPortが搭載されている

映像出力端子やLANなど、繋ぎっぱなしで使うことの多い端子が右側面にまとめられている