説明会に登壇したCerevo 代表取締役の岩佐琢磨氏は「Cerevoを立ち上げて以来、最も開発に時間がかかった。開発人数もかけ、お金もかけた」と説明。また「社運をかけた製品」とも言い切った。製造会社、モジュール提供会社、チップ提供会社の顔ぶれを見れば、その言葉もうなずける(後述参照)。

多くの開発者に見守られる中でデモが行われた(左)。スマートフォン向けに提供される専用アプリで操作する(右)

岩佐氏によれば、製造はフォクスコンが担当するという。プロジェクターモジュールはテキサス・インスツルメンツ(TI)に開発を依頼。チップはクアルコムのSnapdragonを採用した。

チップはSnapdragon、米国を巻き込み交渉

特にチップの調達には苦労したようで、「そんじょそこらのチップでは埒が明かない、ということでクアルコムにかけあった。ベンチャー企業にSnapdragonを使わせてもらうのは予想以上に困難だったが、米国本社を巻き込んで交渉した」と苦笑い。そして「大企業を思わせる座組みになった。多くの方に助けをいただいて、この日を迎えられた」と話し、安堵の表情を見せた。

クアルコム、テキサス・インスツルメンツ、フォクスコンといった世界の一流プレイヤーに協力を依頼した(左)。フォトセッションに臨むCerevo 代表取締役の岩佐琢磨氏(右)