日立アプライアンスのロボット掃除機「minimaru(ミニマル) RV-DX1」稼動面積は最大約32畳で、バッテリー残量が少なくなると自動で充電台に戻る。約3時間でフル充電し、最長運転時間の目安は約60分(自動モード)

プロトタイプの発表から13年。満を持して11月19日に発売された、日立アプライアンスのロボット掃除機「minimaru(ミニマル) RV-DX1」。幅25cm、高さ9.2cmという大きさ(小ささ)が最大の特徴で、ゴミを吸い込む形式の高機能・高性能な「ロボット掃除機」としては業界最小サイズとなる。

小型化することで、ロボット掃除機としての性能や機能が損なわれることはないのだろうか。そこで、実機をお借りして自宅で使用してみた様子をレビューする。

まずはminimaruの基本的な構造を簡単に。幅25cmで円形の本体を裏返してみると、ゴミを掻き集めるサイドブラシが前方の左右対称に2つ備えられている。本体が小さいために、その対比で毛足の長さが目立つが、ロボット掃除機のなかでもブラシの毛足は長めであることは確かだ。

幅25cmのコンパクトな本体。よく見ると前方のバンパー部分が少し出ているため、完全な円形ではない

本体裏面。ブラシや車輪の他に、赤外線センサー、壁面検地センサー、かけ面検地センサー、在位センサー、充電台に帰還するためのセンサーを備える

車輪は本体のほぼ真ん中あたり、左右2カ所に取り付けられている。また、前方中央部分にも小さな車輪を1つ備え、左右の大きな2つの車輪で全体を動かし、小さな車輪は方向転換に用いられる。

コンパクトなサイズを実現するために、ギア内蔵型の車輪を自社開発。モーターから車輪に回転を伝えるギアは、一般的には車輪に隣接して組み込まれるが、車輪に内蔵することで部品の配置体積を少なくした

吸引部に関しては、「回転ブラシ」と「かきとりブラシ」という2つのブラシを装備。前者は床面のゴミを掻き出し、後者はカーペットに付着した綿ボコリの掻き出しを得意とする。これらのブラシによって、さまざまな床面に対して効率的に掃除することをうたう。

また、上記の両ブラシが取り付けられている位置が、本体の後方寄りであることも特徴だ。一見すると、他のロボット掃除機と比較して、前方のサイドブラシから離れた位置にあるようにも思える。

吸引部には「回転ブラシ」と「かきとりブラシ」という二連のブラシを採用

ブラシは別々に取り外せる。「回転ブラシ」は一般的だが、カーペットに付着したゴミの掻き出しを主目的としたブラシの採用は目新しい

果たしてこうした配置が、実際に稼動した場合にどのような差となって現れるかなどをチェックするために、まずは「自動」モードで動かしてみた。