自作iPhone 7 ジェットブラックである。材料を見て「黒ゴマ羊羹では?」と思った方もいるかもしれないがそれは気のせいだろう。
あのダンディな黒味は完璧に再現できたと信じている。Appleマークはもちろん、カメラやボタン類といったディテールの表現も申し分ない。なお、「型取りしたから細かい部分はできて当たり前では?」と思ったかもしれないが、口に出さないのが優しさだ。
AppleのiPhone7とのスペック比較は以下の通り。
軽量化の実現やバッテリー切れの心配がない点はApple製品に比べ大きなアドバンテージと言えよう。ただこの自作iPhone 7は残念ながら、スマホとしての機能は搭載されていない。しかし、お腹が空いた時にいつでも食べられる「可食性」は従来のスマホにはなかった大いなる革新と言える。食べてみれば、こしあんのコクとゴマの風味のハーモニーが口の中に広がっていく。
なお、iPhone 7に新機能としてFeliCaが採用され、「日本市場を意識したのでは?」と報じられていることは皆さんご存知かと思う。あいにく、我が自作iPhone 7には諸般の事情でFeliCaチップが搭載されていない。だが、こちらは緑茶との親和性が高い、とFeliCaとは別のベクトルで日本の市場にマッチした作りとなっている。平たく言えば、「お茶といただくと美味しい」だ。
茶席においてこの自作iPhone 7ジェットブラックをお出しすれば、客人をもてなすことも可能である。やや日本市場に特化させすぎてちょっとガラパゴス化しているかもしれないという心配は無きにしもあらず。しかし、この自作iPhone 7 ジェットブラックでは、デバイスを「美味しい」から「おもてなし」の域へと高めるイノベーションが実現できた。それに比べたら、スマホとして使えないなんて些末なことに過ぎないだろう。
最後にひとつ。この記事を読んで、自作iPhone 7を作りたくなった方もいるかもしれない。ただし、気を付けてほしいのが型取りに使う材料だ。記事では食品専用のシリコンを使用している。普通のシリコンを使った場合、一番の魅力である可食性が台無しになってしまい、食べられなくなるので注意していただきたい(編集部注:多分、作りたい人はいないと思いますけどね)。