アスク 代表取締役の武藤和彦氏

冒頭、国内代理店を務めるアスクの武藤社長がスピーチし、今回のイベントが東京で二度目の開催となり、規模を2倍に拡大したと述べた。SynologyのNAS製品は昨年(2015年)から順調に売り上げを伸ばし、今回はCEOを初めとしてSynology本社エグゼクティブが多数来日しているとしたのち、Synology CEOのJames Chen氏を紹介。

Chen氏は、本イベントとSynologyの概要、そして今後の方向性について語った。Synologyは2004年にNAS製品をリリースしてから、現在は400万台の出荷と1億の利用アカウントを抱えるまでに成長。特にミッドレンジNASに関しては、TechTargetの調査で大手競合を押さえてトップの評価になったことをアピールした。

この地位を確固たるものにすべく、注力分野として「性能と障害回復」を設定する。性能に関しては、Synology初のオールフラッシュ製品を投入。障害回復では、Synology自身がクラウド事業者となり、顧客のデータをリモートバックアップ・サイトリカバリーするハイブリッドクラウド「Synology Cloud2」の提供を表明した。

Synology Inc. CEOのJames Chen氏

2004年にNAS製品を販売開始して以来、累計400万台のNAS製品を出荷

TechTargetの調査で大手企業を押さえて最高評価になったという。この評価はかなり辛口ということで、グラフを見てわかるとおり8点満点だ

3つの注視部門。ストレージはついに「オールフラッシュ」を投入。パブリッククラウドも運用する

また、チームコラボレーションを拡大するため、(Synology製NAS OS)DSM6.0で提供を開始したメール機能、スプレッド機能に加え、ドキュメント、カレンダー、チャットを加えたオフィス機能を提供する。Synologyの中核となっているNASを「Network、Application、Storage」と再定義して、今後の事業を進めるという。加えて、ネットワーク関連製品として、強力なフィルタリング機能と性能、そしてVPN機能を加えたルータ製品を日本市場に投入する。

NASをコラボレーションツールとして活用するアプリケーションも投入

ネットワークとしてはセキュリティを確保する新タイプのルータを投入

Synologyが追及しているNASを再定義するとして締めくくった