ソフトバンクがワイモバイルブランドで、KDDIがグループ企業のUQコミュニケーションズが展開する「UQ mobile」で、低価格を求めるユーザーの獲得を積極化している。一方NTTドコモ、はグループ企業を活用したり、自社でサブブランドを展開したりするなどして、低価格ユーザーを獲得するという動きが見られない。なぜNTTドコモは、低価格サービスを提供する企業やブランドにあまり関与しようとしないのだろうか。
急拡大するワイモバイルやUQ mobile
近頃、スマートフォンを低価格で利用できるサービスを提供する企業やブランドによる競争が、非常に激しくなっている。実際10月にも、多くのMVNOが新サービスや新端末などを発表している。
中でも大規模な発表会イベントを開いて注目されたのは、KDDIグループのUQコミュニケーションズである。同社は昨年10月、KDDI子会社のKDDIバリューイネーブラーと合併したことで、「UQ mobile」ブランドでKDDI(au)の回線を用いたMVNOによるスマートフォン向け通信サービスを提供しているが、今年に入ってから月額2,980円で、1GB分の高速通信容量と、1,200円分の音声の無料通話が利用できる「ぴったりプラン」を提供したり、iPhone 5sの販売を手掛けたりするなど、積極的な攻めの姿勢を見せている。
10月24日に実施されたUQコミュニケーションズの発表会でも、そうした攻めの姿勢は目立っている。UQ mobileはau回線を用いていることから、対応するSIMフリー端末の数が非常に少なく、スマートフォンの選択肢がとても狭いことに大きな課題があった。だがUQ側の働きかけなどによって、au回線のVoLTEに対応したSIMフリー端末新機種が急増。UQ mobileが提供する端末も、8メーカー・12機種にまで一気に拡大してきている。
さらにショップ展開に関しても、UQコミュニケーション独自のショップ「UQスポット」を全都道府県に展開するほか、携帯電話ショップなどでの販売も拡大することにより、全国でのタッチポイントを2000箇所に増やすことを発表。これだけの規模で販売拠点を設けることは、ほとんどのMVNOには真似のできない、大手キャリア傘下の企業ゆえだといえる。
UQ mobileとはスタイルは異なるものの、大手キャリアが低価格を求めるユーザー層に力を入れる動きは、もう1つある。ソフトバンクのワイモバイルブランドがそれだ。