au VoLTEはベストマッチ

記者説明会の終了後、ジョニー・シー会長が囲み取材に応じた。グローバルでZenFone 3を発表してから日本で発表するまでに、時間がかかったのではないか、との質問には「COMPUTEX TAIPEI 2016の開催が例年より早かったため。まず中国国内で発表した後に、出来る限りすみやかに日本でも発表した」と回答した。カラバリについて、従来機で特徴的だったレッドモデルがないことについて聞かれると「検討はしていたが、背面素材を活かせる、最も美しい色をあれこれ試した結果、ベストな色だったのがサファイアブラックとパールホワイトだった。日本市場では男女関係なく白が好まれるといった傾向も加味した」としている。

発表会のスライドから。ZenFone、ZenFone 2で特徴的だったレッドモデルだが、ZenFone 3には用意されていない

au VoLTEに対応させた点について聞かれると「日本の消費者はサービスや製品に要求するレベルが高い。そこで、最も進化した通信技術でVoLTEに対応させたかった。auさんのVoLTEはベストマッチだったと思っている」と回答。新製品の想定価格が高めだったことについては「日本の消費者は高性能でクオリティの高い、そして美しい製品を求めている。そこで我々も、どのような製品を提供していくべきか考えている。今回の製品は高価格に感じられるかも知れないが、デザイン、カメラ、オーディオ、CPUといった性能に秀でている」と回答。スペックの高さを考えれば、この想定価格も納得いただけるのではないか、といった考え方を示した。

発表会のスライドから。スペックの高さを考えれば、この想定価格でも消費者は納得か

デザインには相当なこだわりをもって開発しているようで、ジョニー氏は続けて「禅の心を表現するには、もっと簡素なデザインにすべきと考えている。現行モデルはディスプレイ部にガラスがあり、それを囲むように筐体はメタル素材でできている。しかし、いずれはガラス1枚で出来ているような、単一の素材になると良いと思っている」と話した。

AppleがiPhone 7においてFeliCaを搭載したことについて聞かれると「日本市場を考えたときに、FeliCaの搭載を考える必要があったのだと思う。日本は面白い市場。日本で起きていることと、世界との違いを感じることがある。いま世界のインターネット業界では様々な新しい動きが出てきている。それにより、複数の業界でディスラプション(破壊)が起きている。日本でも起きてはいるが、起こり方が独特。FeliCaの件なども、その好例だったのではないか。世界は目まぐるしく変化している。我々としては、身を空にする、といった禅の心でこれからもベストを尽くすことが大事だと心得ている」とまとめた。