京セラは9月26日、千葉県市原市にある山倉ダムに建設中の水上メガソーラー施設「千葉・山倉水上メガソーラー発電所」をメディア向けに公開した。
水上メガソーラーは、陸上のメガソーラーに比べて大規模な造成工事が不要というメリットがあり、平坦かつ広大な土地の確保が容易でない中、全国の農業用ため池などの水面を活用できると考えられている。また、水面をパネルで覆うため貯水の蒸発や藻類の発生を抑制できるほか、パネルの温度上昇が抑えられるため発電量の向上も期待できる。
太陽電池(パネル)を載せるフロートは本社がフランスにあるシエル・テール・インターナショナル社製で、日本で製造しているとのこと。このフロートと太陽電池を組み合わせたモジュールを連結していき、湖底にアンカーを打設、チェーン・ワイヤーで係留しており、京セラによれば風速41.5m/秒にも耐えられる設計になっているという。
同発電所は2017年度中の稼働開始を予定しており、現在約70%の太陽電池モジュールの設置を完了。完成すれば出力約13.7MW、太陽電池設置枚数5万904枚、年間発電量1617万kWh(一般家庭約4970世帯分の年間電力消費量に相当)という日本最大級のメガソーラー発電所となる。
京セラグループはこれまで兵庫県に3カ所、三重県に1カ所メガソーラーを建設しており、この千葉・山倉水上メガソーラー発電所で5カ所目。今後もメガソーラーの建設は継続して行っていく予定で、3年で10カ所程度建設することを目指すとしている。