M.2で2TBを実現したパッケージ技術

パッケージ技術にも注目したい。960 PROの最大容量は2TBだが、M.2という小さな基板上で、512GBのチップ×4個によって実現されている。1チップで512GBというのも驚きだが、これに使われているパッケージ技術が「Hexadecimal Die Package」(HDP)だ。

冒頭で、第3世代のV-NANDは1チップ(ダイ)で256Gbit(32GB)と書いた。これをさらに16層まで重ね(32GB×16層=512GB)、基板に実装する1つのチップとしているわけだ。960 PROの512GBモデルでは1個のチップ、1TBモデルでは2個のチップが搭載されているのだろう。

32GBの第3世代V-NANDを、16層まで積層。これで512GBの1チップとして、M.2の基板に実装する

また、コントローラ「Polaris」の上に、SSDのキャッシュとなるLPDDR3メモリを重ねて1つのチップとして、基板上の実装面積を減らしている。この技術は、スマートフォンの基板に実装するチップなどで、すでに使われているものだ。

コントローラーとキャッシュメモリを重ねて1チップ化

960 PRO 2TBモデルのM.2基板