950 PROで見られた発熱問題を改善

パフォーマンスと並ぶ大きなトピックは、発熱問題の改善。950 PROは発熱が大きく、ヘビーな読み書きが続くとパフォーマンスが落ちるケースが散見された。また、NANDフラッシュメモリをはじめとする半導体デバイスは、温度が高くなると寿命にも悪影響を及ぼすため、日常的に使っていて気持ちのいいものではない。

そこで960 PROと960 EVOでは、製品のラベルに銅箔を挟み込んだ「Heat Spreading label」によって放熱性を高めるとともに、消費電力も減らしている。この銅箔があるのとないのとでは、熱の拡散能力において約30%の違いがあるという。

薄い銅箔を挟み込んだ「Heat Spreading label」

結果、発熱による保護機能が発動する秒数(Dynamic Thermal Guard Trigger Point)が延びた。シーケンシャルリードにおいて、950 PROでは63秒だったが、960 EVOでは79秒、960 PROでは95秒となり、パフォーマンスが落ちにくくなっている。なお、普通に使っていて、SSDの温度がずっと上昇していく場面は少ないため、この秒数を超えると必ずパフォーマンスが低下するという意味ではない点に注意。

シーケンシャルリード時、温度が上昇し続ける条件において、保護機能が発動するまでの秒数