Appleのビジネス上、iPhoneのリリースは、これから先の1年を占う上で非常に重要な意味を持つ、緊張感あふれるイベントだ。ビデオから始まった冒頭部分では、米国の人気番組、Carpool KaraokeにTim Cook氏が出演し、ホスト役で運転手のJames Cordenと、途中で乗り込んできたPharrell Williamsとともに熱唱しながら会場に入る、という演出に、会場は大いに盛り上がった。

Carpool Karaokeは、Apple Musicで配信されるという。すでにApple Musicは1,700万人の購読者を獲得しており、多くのアーティストが新作を公開する場として利用し始めている点をアピールしてきたが、これからは、人気番組の最新エピソードや、独自のドラマの配信など、音楽アーティスト以外のクリエイターの表現の場としての発展も期待できそうだ。

松村太郎(まつむらたろう)
1980年生まれ・米国カリフォルニア州バークレー在住のジャーナリスト・著者。慶應義塾大学政策・メディア研究科修士課程修了。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。近著に「LinkedInスタートブック」(日経BP刊)、「スマートフォン新時代」(NTT出版刊)、「ソーシャルラーニング入門」(日経BP刊)など。ウェブサイトはこちら / Twitter @taromatsumura