性能向上で前モデルよりも"ふんばり"がきくように

それでは、E200HAの性能をベンチマークテストで検証したい。まずは総合テストとして、Windowsシステム評価ツール「winsat」を実行し、スコアをGUI表示してくれるツール「WIN SCORE SHARE」を利用して計測を行った。以前のレビューで実施したX205TAのスコアと比較する。

左がE200HA、右がX205TA。何故かE200HAのCPUスコアがX205TAに負けているが、それ以外に違いはない。ゲーム用グラフィックスについてはWindows 10で集計されないので、E200HAでは0となっている

CPUスコアは、何故かIntel Atom x5-Z8300を搭載したE200HAの方が、0.3ポイント低い値となっている。それ以外は総合スコアも含めて同じ値となっている。winsatでは、スペック向上の効果は現れていないようだ。

続いてはFuturemarkの「PCMark8」のHome Accelaratedを実行した。X205との比較では7%ほど、E200HAの方が高いスコアを示している。ただ、基本的な動作に特に変化なく、どちらも写真加工やビデオチャットあたりのテストシーケンスでもたついた印象があるが、ブラウジングなどでは問題なく動作していた。

製品名 Vivobook E200HA EeeBook X205TA
PCMark 8Home Accelarated 1195 1115

ゲーム系ベンチマークとして「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」も実施した。X205TAでは、低品質の解像度640×480でも「やや重い」という評価だったが、E200HAでは「普通」まで上がっている。

製品名 Vivobook E200HA EeeBook X205TA
ドラクエX
640×480(低品質)
3240(普通) 2396(やや重い)

最後にバッテリ駆動時間についてもテストを行った。こちらは「PCMark8」のバッテリテストがうまく動作せずに、BBenchによる計測となっている。10秒ごとにキー入力、1分ごとにWeb巡回の設定で動作させた。駆動時間は9時間48分。丸1日使っても大丈夫だろう。

ドラクエX以外のベンチマークテストでは、それほど大きく変わったように見えないが、実際に使ってみると体感としてはかなり違う。特にそれを感じるのは、ブラウザのタブをたくさん開いた場合やWindowsアップデートなどだ。

X205TAではかなり動作が重くなるとフリーズしたかのように動かなくなるときもあったが、E200HAでは確かに重くなるのだがちょっと"ふんばり"がきいて、完全に固まるまではいかなくなっている。使用しているうえで、ここが大きく変わったと感じる点だ。CPUの刷新やメモリの転送速度向上が寄与しているのだろう。

コストパフォーマンスの高さは変わらず - サブPCに便利

先代モデルのEeeBook X205TAは、販売価格(2015年5月時点で実売3万円台前半)を考えると十分なくらいの質感と妥当な性能を持った製品だった。Vivobook E200HAでもそれを受け継いだうえに、さらに強化され、やはり価格以上のパフォーマンスを実現している。

ただ、スペックや性能が向上したといっても過信は禁物で、やはり使いどころは選んだ方がいい。基本はタブレットライクなコンテンツ閲覧がメインだが、キーボードでの入力にそれなりの品質を求めるならば、Vivobook E200HAはいい選択肢の1つといえる。

もう少し欲張って、画像編集や重めのOffice系文書の編集をしたいという場合には、もう1ランク上げて5万円前後の製品を選んだ方がいいだろう。